第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
タユタマ 〜願いの翼〜
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「集まれ〜集まれ〜オレの〜もとに〜。ちょいちょいちょいちょいちょい、いよぅ!」
「奴」が訳のわからない踊りを踊っている。
正直気持ち悪い。
「さてと、そろそろ十分かな?」
くるり、と一回転して「奴」が腰に手を当てる。
見渡すと、そこには「奴」の周りには一面に弱った太転依が多く倒れていた。
「エネルギーもたくさんもらえたし、こんだけやったらあいつも気付くだろうし・・・ん?」
と、そこで「奴」が空を見上げた。
空の色が変わり、「奴」の周辺一帯を結界が覆う。
そこに蒔風と応龍が駆けてくる。
どうやらこの結界は、別のところから鵺が発動させたらしい。
「貴様、なにをしている?この太転依たちはなんだ!」
「応龍!蒔風さん!」
「あ、ましろさんに鵺・・・なんで裕理が来ている!危ないでしょう!」
そこに裕理がましろと鵺を連れてやってきた。
引っこんでろと言われる裕理だが、それに対して声を荒げて反論する。
「僕の事だ!!ましろや応龍、蒔風に任せて自分だけ安全圏にいるなんて、出来るか!」
叫ぶ裕理。
確かに、自分だけ守られていることなんかできない。彼はそういう青年だ。
その気持ちがわかる故に、蒔風はぐぬぬと、何も言い返せなくなってしまう。
だが、それを見て「奴」は短く評価を下した。
「愚かな主人公だな」
「なに?心掛けは立派だと思うが?」
「そもそも心配いらないんじゃないか?そいつは死なないんだろ?じゃあいいじゃねぇか。たくさんボコボコにさせてくれよ」
「んなことさせるわけねぇだろ」
「それにだ・・・・・そいつは皆死んでいく中で、どんどん先に行っちまう。そいつは共に生きる友人を捨てたような奴なんだよ!そういうくそ野郎がおれは嫌いだ。そうやってポイポイと自分の都合で周りを捨てるような最主要人物が嫌いなんだよ!!」
「そんなもん、ただのお前の僻みじゃん」
「うっせぇ!!!」
ゴバッ!
「奴」の鉄拳が唸る。
そこで応龍が間に入るが、いとも簡単に吹き飛ばされてしまった。
大木に叩きつけられ、その根もとにぐったりと座り込んでしまう。
「応龍!」
「ふぅぅ、やはり純粋な命のエネルギーたる太転依。素晴らしいな。あの三強の一角をいとも簡単に沈められるとは」
「あの子たちになにをしたんですか!」
「いやあ、エネルギーをギリギリまで吸わせていただきました。全部吸うと消滅しちまうから、調節に厳しかったぜ」
「全部吸わないのはなんでだ?いや、やってくれという訳じゃないけどさ」
「太転依の存在はこの世界の重要
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