第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
タユタマ 〜寝床が!?〜
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竜の鱗であるならばたとえあっても無意味と化す。
反撃とばかりに、応竜の口から雷が吐き出される。
蒔風は地面を転がりながらも、その電撃をかわしていった。
「うわぁ!くっそ、ぬわ!はっ!(ドンドン!)」
かわしながらも応龍にむかって弾丸を打ちこんでいく蒔風。
彼にさしたるダメージがあるわけではないのだが、それは確実に身体にめり込んで行っていた。
「効かねぇってんだよ!」
「いっ!?あびびビビビビビビビビビ!」
「命中!どぉだぁ!もう終わりか!」
命中してしまった電撃。
それから解放され、立ち上がって蒔風が息を吐く。
「なんちゅう電力だよまったく・・・だがこっちだって、無駄にパカパカ撃ってたわけじゃぁない!」
「あぁ?」
「(カチリ)音撃射・疾風一閃!」
「は?・・・・・クッ!?ごぁ!あ!?」
プー!!というトランペットの音が、烈風の先端から流れ出る。
だがこれはただの演奏ではない。音撃だ。
その音撃は応龍に撃ち込まれた弾丸―――鬼石に共鳴し、内部から音撃を流し込み、応龍の体を叩いていく。
そして最終的に鬼石が爆発、止めのダメージを与え、戦いを終わらせた。
ユラリと、応竜の巨大な身体が大地に倒れ伏し、そして人の姿に戻っていっていた。
「ヨリトモ!」
「ちょっと待て。なんでここぞで叫ぶ名前がそっちなんだよ!」
「ツッコム余裕があるのかい。流石だな」
蒔風は感心しているが、実際応龍の体力は限界である。
立ち上がるのにも20秒程かかった。
「もう終わりです。お腹減ったしご飯食べよーぜ」
「ここで折れたら、三強が泣くだろうが・・・」
「だけど〜〜〜」
「(カッ)ぃ今だ!」
「んあ?うをあ!」
バババババババババババババババッ!
応龍が蒔風の懐に入り込み、掴みかかった腕から確実に意識を奪える程の電流を流し込む。
しかし・・・
「優しいな、あんた」
「な!?」
「ここで本気の、殺せる程の攻撃でなくオレの意識を奪う程度の電流にしてくれている。だけどな・・・」
「チイッ!」
「オレにゃ雷旺あるし、そもそも殺すくらいの電流じゃないと気絶しないぜ?」
「・・・・えぇ〜〜」
ここまで来ると、応竜も呆れる。
もうやだなにこいつ?みたいな顔をして、俺がアホだったんだな、と変な納得をしてしまう。
「バカ野郎!!」
「な、なんだぁ!?」
と、それにたいして蒔風が吼える。
ビックリする応竜だが、もうこの男が何を言っても驚かないと思う。
「アホって言うのは・・・俺のことを、言うんだよーーーー!!!」
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