暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
タユタマ 〜走る、止める、戦う〜
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それに対してましろが語ってくれたところによると、過去実際に暴れた彼等に、過去の人間がそう名付けただけらしい。
つまり「それである」と言う評価をうけるほどの力を持っているが、名前通りの幻獣の大元ではないらしい。


「ま、そりゃそっか。鳳凰って、その二羽のこと?」

「はい。鳳凰さんは鳳と凰っていう二羽で一組なんです。で、ここに今いるのは鳳さんで」


「あー、そういう鳳凰の解釈か。で、後のお三方は?」

「ゆみなは、お兄ちゃんの義妹です」

小鳥遊ゆみな
一時期、泉戸家に預けられてたらしく、裕理の妹同然の少女。
鳳凰に気に入られ、こうして常に片方は必ず彼女のそばにいるらしい。


「なるほど、身内」

「で、あたしはユウの幼馴染で、こいつの監視役」

河合アメリは昔から裕理と知り合いであるらしく、応龍とコンビみたいなものらしい。



「わたしは、鵺の保護者だ」

如月美冬は鵺を預かっている、裕理の友人。
最初こそ太転依の存在を否定していたらしいが、いまっではこの通り鵺にべったりのお母さんである。


「なるほどねー。なんだ、うまく共存できてんじゃないですか。ここにいるのは各種の太転依の長なんでしょ?」

「でも、なかなかむずかしくて・・・」

「オレは綺久羅美の考えに完全に賛同したわけじゃねえからな」

「もう、ヨリトモ!!」

「ヨリトモ?」

「応龍のあだ名」

「ふーん。で、さっき説明したとおり、身の回りにおかしなことが起きたら、自分でなんとかせずに、オレに連絡してくださいな」

「はん」

簡単な自己紹介の後、蒔風がとりあえず「奴」が現れた時の警告をしておく。
なまじ力がある分、挑みかかって返り討ちにされる可能性があるからだ。

だが、この言い方では当然応竜の反感を買う。

「てめえが俺たちより強いかどうかもわかんねえのに、そうですかと頼れるかよ」

「それに八衢(やちまた)はそう簡単に死ぬようなからだではないぞ?」

「八衢?なんだ?そりゃ」

「僕の持つ「退魔の霊能」の正体。僕には生まれつき、太転依などの力を撃ち消してしまう能力があるんだ」

「まろまろと付き合いだしてから、すごく強くなったんだよね?」

「そうそう。で、ましろを消してしまいそうになったり・・・」

「おいおい・・・・」

どうやら裕理の家系は特別なものらしく、かつては八衢と呼ばれた霊能者であったらしい。
その時代では、太転依の事件を解決していたのだそうだ。

長らく眠っていた才能だったが、裕理はその力に目覚めて以来、普通の人間とはちょっと違った体つきになっている。


「大丈夫なのかよ」

「今は平気です。僕自身の体をそ
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