第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
うたわれるもの 〜白き皇〜
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「ふぅ〜、はぁあ。なかなかに重い・・・・これじゃあいつら来ちゃうじゃん」
オンカミヤムカイ最深部
ハクオロが封印された地に、「奴」はいた。
すでに蒔風を切り捨ててから二日。
そろそろ来る頃だろう。
早くこいつズッコ抜いてぶっ殺さなにゃならん。
「知ってはいたが、封印堅いし、こいつ重いし、このままやっちまおうか?」
すでにハクオロが力を解放させた、うたわれるもの・ウィツァルネミテアの巨大な体駆の半分は地面の魔法陣から出てきていた。
頭部にある眼球は、閉じているのかまだ黒い。
釣竿のようなもので引っ張り上げようとしているらしく、「奴」が座り込んでその成り行きを見ていた。
「でもこのままやっちまうと、上手くやれるかわかんないしなぁ。めんどいがやるしかないようだな!」
「待てぇ!」
「お?」
ヒィン!ギャギン!
そこに、龍虎雀武を組み合わせた円盤が「奴」の目前に飛来した
「奴」は釣竿を地面につき刺し、その場からバク転して回避した。
「来ちまったか。いや、速いほうかな?」
「貴様、それだけは許さねぇからな!」
「蒔風!なんだ?そいつらまで連れて来たのか!」
「当然です」
「兄者を封印したのがオレ達なら、それを守るのもオレ達だ!」
「だそうですよ」
「は、さいですか。まあこの際だ。もういい、このままこいつをぶっ殺す!」
「ヤバッ!」
蒔風が駆ける。
しかし「奴」の方が近く、魔導八天の凶刃がハクオロに迫る。
ズブァッシャァ!
「奴」が全力を持って両断する。
その勢いでついにウィツァルネミテアの全身が出て来てしまい、完全に二つに別れてしまった。
しかしそこから血が流れることはなく、両断されたそれぞれが形を変え、二人の人間となった。
一人は顔に仮面をつけ、一人は背に翼が付いている。
「ハクオロさん!!」
「ディー!?」
「どっちが!!」
「仮面のある方が聖上です!」
「了、解ッ!青龍、掻っ攫え!」
「御意!」
蒔風の右前脇から青龍が飛びだし、ハクオロの身体を回収する。
「奴」はハクオロの方に青龍が向かったのを見ると、そちらではなく、もう半身の方に向かった。
「ハクオロさん、ハクオロさん!!」
「おとーさん、起きる!」
「エルルゥさん、下がって下さい」
「マイカゼさん、なにを?」
「着付け薬だ。雷旺!」
バツンッ!
蒔風がハクオロに電流を流す。。
ハクオロの身体が一瞬ビクンと跳ね、やがて唸り声をあげ、目を覚ます。
「む、むぅ・・・ここは・・・」
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