第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
うたわれるもの 〜戦闘・守護の決意〜
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そうして蒔風は話し始めた。
いろいろと疑わしい話であったが、先ほどの戦いでの力を見た彼らは、意外とすんなりと信じてくれた。
「ハクオロさんを・・・・殺す?」
「そう。そうすれば「奴」はめでたく世界を食らい、さらなる力を手にすることができる」
「なるほど・・・今聖上は永久の眠りについている。つまり、何人も手を出すことができない。だから・・・・」
「兄者を復活させてから、殺すって言うのか!?」
「そうだろうな。しかし、そもそもなぜハクオロさんは封印されたんだ?」
「そうですね・・・少し長くなりますが・・・・」
そして今度はべナウィが説明を始めた。
ハクオロはエルルゥに助けられた人物である。
彼は記憶喪失で、そのままエルルゥの家で暮らした。
しかしその國の皇(オゥルォ)があまりにひどく、ついに長老が殺されてしまい、村人が謀反を起こした。
そのときの指導者がハクオロで、今の國のなりたちである。
トゥスクルという國の名は、殺された長老の名で、エルルゥ、アルルゥの祖母だったそうだ。
そうして國を立ち上げたハクオロだが、さまざまな戦いに巻き込まれて行く。
その途中で、ディーという若者が現れた。
それはハクオロの半身である存在が、ディーに憑依したものであった。
実はハクオロは大いなる存在、「うたわれるもの」、この世界の神話でウィツァルネミテアと呼ばれる神のごとき存在だった。
ディーは戦乱こそが人間を進化させるものであると戦いを煽り、ハクオロはそれに真っ向から反対した。
そして封印の地、オンカミヤムカイの最深部においてディーを倒し、同化し、自らがこの世に相容れぬものとして、自ら封印されることを望んだ。
そうして彼は封印され、いまでも眠り続けている。
「・・・・なるほどな・・・・ならばなおさら復活を止めなければ」
「はい。やはり聖上は封印されたままのほうが・・・」
「べナウィ!!貴様兄者がこの世界にいてはならないというのか!!」
「違います。私も、聖上には帰ってきてほしいと思います。しかし、聖上が自らの封印を願ったことを考えれば、あなたもわからないわけではないでしょう」
「そうか・・・そうだよな。いや、すまん、兄者がいらないと言われたものかと・・・」
「いいんですよ・・・それで、「奴」というのはどのようにして聖上を復活させるのでしょう」
「無理やりだろうな」
「無理やり?」
「待ってください。ハクオロ様が封印されているのは我が国、オンカミヤムカイの最深部。そう簡単に破られるものではないですし、それに無理やりなんてしたらハクオロ様が!!」
オ
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