暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
うたわれるもの 〜戦闘・守護の決意〜
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きゃーなんねぇのよ。おわかり?そんなことより早くハクオロ皇を起こしに行きましょうや」

「断ります。まずこの人に治療。それから話を聞いてからです」

「っち・・・・まあいい。この騒動中に封印の場所は調べたし、お前らに用はない。とっとと復活させてサクッと殺すか」

「まて!!」


そういって「奴」は虚空に消えていった。

ベナウィがそれを追って駆け出すが、当然間に合うはずもなく。
苦々しい顔をしてから、蒔風のもとへと駆け寄った。

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「奴」が消えてから蒔風はすぐに治療室に運ばれた。
オボロたちはその場ですぐに目を覚まし、自分の部屋に向かう。


今ここにはエルルゥ、アルルゥ、べナウィがいる。

「ぐ、がぁ・・・あいっつ・・・・」

「マイカゼさん!!動かないでください!!」

「エルルゥさん・・・ありがとうございます。でも「奴」が・・・」

「話をしてくれるのでしょう?それからでも遅くはないはずです」

「えっと・・・・」

「べナウィです。今はこの國の皇をやってます」

「あ、どうも王様。おれは、蒔風・・・・って言います」

「だいじょーぶ?」

「おーう、アルルゥ。大丈夫だぞー。お兄さん強いからねん!!ってて」

「だから動かないでください」

「あっ、はい」

「痛くないの?」

「痛いけど、がんばります!!蒔風強い子!がんばる子!!」

「動くな!!!!」

「「(ビク!!)ごめんなさい・・・・」」


そうして蒔風の治療が一通り終わり、謁見の間に連れてこられた。



「おい、お前大丈夫なのか!?」

「ええ、おかげさまで」

オボロが話しかけてくる。


「しかしすみません。話を聞いてもらうためとはいえ、結構ボコボコにしてしまい・・・」

「ああ、それな・・・」

「それはもういいんですのよ・・・ああ、わたくし、カルラといいますの」

「どうも、蒔風です。もういいとは?」

「あなたの実力は高かった。それは私たち全員を殺せるかもしれないほどに」

「あー、それは」

「だが、あなたは某たちが怪我をしないように戦ってくれた。こちらに非があったというのに・・・」


トウカが引き継ぎ、先を話す。


「しかし某もまだまだ未熟だ・・・あのようなものを少しでも信じてしまうとは!!」

「ああ、その・・・気にせんでください」


そうして、ぎこちないが何とか和解した蒔風に、べナウィが切りだす。


「で、話をしてくれるのですね?」

「はいな。聞いてもらいますよ」


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