暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
うたわれるもの 〜暗躍する者〜
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調停者、外交特使であるウルトリィとカミュの姉妹
ハクオロの腹心の部下であったカルラとトウカ


彼等が勢揃いしていた。





最初にエルルゥが口を開く

「ハクオロさんが蘇るって本当ですか?」

「まだ、わかりません。しかし、可能性は大きいです」


それにベナウィが答える。


「聖上にまたあえるのですね!?」

「でもそんな簡単に信じていいんですの?怪しい方と聞いてますが」


トウカとカルラがさらに聞く。


「うーん、確かに怪しい人だったけど・・・・」

「私たちの知らない術を使うこともたしか。彼が言うには、違う世界の力だそうですが・・・」

それには法術に秀でたカミュ、ウルトリィが答える。


「だけど・・・ハクオロさんが封印を望んだ理由が・・・それを無視して・・・」

「そうですわね。主様の意志を考えると、このままの方が・・・」

「確かに、聖上は自分がこの世に下手な力で干渉しないように、己の半身と共に眠りつづけることを選択しました。そうなると・・・・」

エルルゥ、カルラ、ベナウィが難色を示していると、そこに声がした。




「大丈夫ですよ」



「あ、あなたは・・・」

「ベナウィさん、あの人が?」

「ええ、聖上を復活させると言っていた人物です・・・・・なにが大丈夫なのですか?」

「ふふふ、あなた方の主、ハクオロ皇の事情はわかっています。空蝉、でしたかな?その邪悪なる半身を消滅させ、ハクオロ皇を復活させる。そうすれば問題ないでしょう?」


「なぜ、あなたがそんなことを・・・」

「言ったでしょう。違う世界の力だと。それと・・・・・はははははは!賊がいます!私の邪魔をする、ハクオロ皇の復活を妨げる者が!そこにいます!」


「奴」が天井に潜む蒔風を正確に指差す。
蒔風の額を汗がつたり、直後に怒声が響いた。


「ドリィ、グラァ!」

「はい!若様!」

オボロが弓兵である二人に命令し、矢が放たれる。
それは蒔風を追いやり、その姿をあらわにさせた。


ヒヒュン、ガガッ!


矢が正確に蒔風のいた位置を射抜く。
とっさに避けたため、ぐらり、と体制を崩して蒔風が落ちていく。


「おぅわっ!」


蒔風が驚きながらも着地すると、周りには二刀を構えるオボロ、弓を引くドリィ、グラァ、方術を構えるウルトリィ、カミュ、腰の刀に手を添えるトウカがいて、囲まれてしまった。
ちなみにクロウはベナウィの前に守るように立ち、エルルゥ、アルルゥはトウカの後ろに回っている。

「マイカゼさん!?」

「あん?さっきのあんちゃんじゃねーか。こんなところでなにやってる?」


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