プロローグ
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鬱蒼と生い茂る木々の中、ある少年が光る物体と話していた。その光る物体は青く光っておりストレートに卸した髪がさらに雰囲気を魅惑に仕立てあげていた。
『--ということで、いいんだな?』
『はい、お願いします。このままでは、世界が』
『とはいえ、世界を渡るんだ、俺の身もそのままでは』
『安心してください、別に今すぐにどうこうしろと頼んでいません、ただ、肉体のほうが』
『なあに、ただこの世界と別れるだけなんだろ?確かに、あいつらと別れるのは寂しいけど、もうずっと会ってないし、それに』
そこで、一端言葉を切ると、悲しげな表情を一瞬浮かべた。
『もう、俺がいる意味はない。あの事件での後処理も大体済んだ。それに新しい出会いが待ってる。楽しいだけじゃいられない。確かにそう学んだ、でも、それだけじゃない、しばらくは楽しんでいいんだろ』
『はい、もちろんです。むしろ、申し訳ありません。あの事件の後処理もできないばかりか、関係ない貴方を巻き込んでしまって、半分人間じゃいられなくしてしまった』
『そんなのいいって。それに、ユベルの悲しみに気付けづに、今まで苦しませて、最終的に』
そこで、再び言葉を切った。拳を握り、ギリッと歯を鳴らす。--俺が、気付いていたら--
そこで、ふとその手に手が重ねられた。その人物こそ、半分男女で第3の目が付いてて、背中に翼もあるという奇抜な格好ではある、しかし。
『僕を、受け入れてくれた。それだけで、充分だよ』
また、相棒であるのも事実。だからこそ--。
『すまない、せっかく再開したのにまたいなくなるような真似』
『そう、感じるんだったら、また迎えにくることだね。大丈夫、今度からは自分で迎えに』
『その必要はございません。』
突如、声を発した張本人に訝しげな目を向ける。
『あちらに送らせていただくに辺り、その力は必要不可欠。その程度の配慮はさせて頂きます。』
その顔が、歓喜な表情に変わっていくのを見て微笑ましげになりながら、言葉を続けた。
『察しの通り、3人とも送らせていただきましょう』
3人とも?という顔を見て、ふふふと笑いながら
『二人とも、大事な相棒さんを忘れていませんか?』
あっ、と声を挙げてハネクリボーが、姿を表した。若干ふて腐れているのを見て、少年が手を合わせる。
『わりい、相棒つい』
ガーン、という効果音がつきそうなほどショックな表情を浮かべた。目に、うるうると涙がたまっている。
わりいわりいと言いながら、その頭を撫でた。半透明な姿ながらも、それに喜ぶ。
『ふふふ、さてそろそろ飛ばさせて頂きます。私たちの世界を救ってください』
『ああ、すぐに救ってやらあ、待ってろよ』
その言葉と共に、姿が消えた。祈るように、手を合わせる。
『この世界とあちらの世界では勝手が違うゆえ、あちらに会
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