第8話『初めての部活動』
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戻すぞ。あの魔法陣だが・・・」
え!? 自己紹介終わり!? やっぱ切り替え早い!
そこの2年生の名前知らないんだけど…。もう後で訊くか…。
「あの魔法陣が本物だというのはわかったね?」
「はい、もちろん」
だって俺が体験したんだからな。未だに信じられない出来事だった。確かにその原理は気になるところだが…。
「実は俺は──魔術が使えるんだ」
「はい」
「あれ!? 思ったより反応薄い!?」
キメ顔の部長に、俺は真顔で返事をする。
すみません部長、思った通りのリアクションできなくて。だってそうだとしか思えなくて…。
だが改めて聞いてみるとおかしな話だ。魔術を使える人が目の前に居ることを含め、色々非現実的だと思う。正直まだ完全に信じている訳ではない。
「その顔はまだ信じ切ってはないってことか。なら、他にも見せてやろう」
部長はそう言うと手の平を上にして開き、その上に魔法陣の描かれた紙を置いた。そして先程の表情から一変、険しい顔つきをする。
俺はその様子を黙って見ていた。
「はっ!」ブワッ
部長が一言放って力むと、手の平の上の魔法陣から赤い小さな炎が浮かんだ。その炎はユラユラと意思を持ったように動く。
部長はそれを俺の目の前へと持ってくる。その時にはもう、さっきのお茶らけた顔に戻っていた。
「どうよ!」
ドヤ顔で俺の返答を待つ部長。
「凄い」の一言で尽きるのだが、俺には別の言葉があった。
「お、俺もそれ覚えたいです!」
部長はそれを聞き、ニッと笑みを浮かべたかと思うとこう言った。
「ようこそ、魔術部へ!」
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