第2話
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い所を突かれたカシウスは突如出てきた大量の冷や汗をかきながらレナから視線を外した。
「あなた。さては許可も取らずに勝手に抜け出してきたのね?」
「きょ、許可なら取ったぞ?実家の様子を見てくるとモルガン将軍に伝えたしな。……………まあ、将軍の返事は聞いていないが。」
呆れた表情で尋ねてきたレナの疑問にカシウスは身体を震わせながら最後の言葉を小さな声でボソッと呟いて答え
(聞いていないのかよ!それってどう考えても勝手に抜け出してきているじゃねえか!?)
カシウスの小さな声で呟いた最後の言葉が聞こえたルークは心の中で指摘した。
「全くもう。やっぱり許可も取らずに勝手に抜け出してきたのね?―――いいですか?あなたは多くの軍人の方達にとって見本となるべき立場なのですから……」
そして大きな溜息を吐いたレナは説教を始め、カシウスはレナの説教に頭を項垂れて聞き
(なあ。もしかしてカシウスさんってレナさんに弱いのか?)
その様子を見ていたルークはエステルに小声で尋ねた。
(うん!お父さんはお母さんに逆らえないんだー。)
(ハ、ハハ。そ、そうか……)
その後ルークはブライト家と共に夕食をとり、部屋の中にあるベッドに寝転んで天井を見つめながらこれからの事を考えていると扉がノックされた。
「ルーク君、少しいいかな?」
「はい、どうぞ!」
扉が開かれ、カシウスとレナが部屋に入って来た。
「―――ルーク君、少し聞きたい事があるのだがいいかな?」
「あー………やっぱ俺を怪しんでいるのか?」
カシウスが自分が何者であるかを探っている事に気付いたルークは苦笑いしながら尋ね返し
「ごめんなさいね、ルークさん。私も止めたんだけど……」
「いや、いいって。むしろレナさんが聞いて来ない方が不思議なくらいだって。」
申し訳なさそうな表情をするレナにルークは自分は気にしていない事を伝えた。
「で?何が聞きたいんだ?」
「君に聞きたいのは大きく分けて3つ。一つはレナを助ける為に瓦礫を”砂に変えた”事。2つ目は瀕死のレナを一瞬で治癒した薬の事。」
(超振動とエリクシールの事か………まあ、普通に考えたらそうだよな。)
「―――そして最後の一つは今晩の夕食を君と共に食べた時に君が見せてくれた食事のマナーだ。」
「ハ?食事のマナー??」
「?どういう事かしら、あなた。ルークさんの食べ方は普通の人よりも行儀がいいくらいよ?」
予想外の質問にルークとレナは目を丸くした。
「そう、その”行儀が良すぎる事”だ。まるで貴族や王族――――上流階級が食事をするように。」
「
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