第1話
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ていなかったけど、よく見たら”ローレライの鍵”まであるし……!あー、もう!どうなってんだよ!?」
次から次へと判明した驚愕の事実に青年は片手で頭をガシガシかいて混乱していた。すると青年の声に反応するかのようにレナは目覚めた。
「う……ん……?ここ……は……?」
「お母さん!」
目覚めたレナに気付いたエステルは嬉しそうな表情でレナが眠っているベッドに近づいた。
「お母さん、大丈夫!?どこも痛くない!?」
「え、ええ。でも一体どうして…………瓦礫に埋もれたのに、傷がどこにもないし……しかもここは私達の家??」
「あのね。あそこのお兄さんがお母さんを助けて、ここまで運んでくれたの。」
「お兄さん……?」
レナはエステルが指を刺す見覚えのない青年に気付いた。
「えっと私を貴方が?確か私はエステルを庇って、瓦礫に埋もれたのですが。」
「ああ。俺が瓦礫をどかした。」
「あのね。お兄さんが凄いケガをしていたお母さんにお薬を飲ませたの。そしたらお母さん、元気になったんだよ!」
「薬……?」
「ああ。滅多に手に入らないけど、効果は抜群な薬だからもう安心していいぜ。」
「……………そうですか。何はともあれ貴重な薬を使ってまで私の命を救って頂いた上、家まで運んで頂き、本当にありがとうございます。」
「ありがとう、お兄さん!」
青年の説明を聞いていくつか疑問があったレナだったがひとまず気にしないようにし、エステルと共に自分達を救った青年に笑顔を浮かべてお礼を言った。
「ハハ、どういたしまして。――――そんじゃ、俺はそろそろ出て行くよ。」
そして青年が部屋から出ようとしたその時
「待ってください。どこに行くつもりですか?」
「街に戻ってできるだけ多くの人を助けるつもりだ。」
「?もしかして遊撃士の方ですか?」
「いや、だからその遊撃士って何なんだっつーの。え〜と、エレボニア帝国?だったか。さっき何度か戦ったその国の軍人達もそんな事を言ってたけどよ。」
「ふえ?お兄さん、ユーゲキシを知らないの?みんなが知ってるジョーシキなのよ?」
「うぐっ。本当に知らねえんだから仕方ねえだろ……」
エステルに痛い所をつかれた青年は表情を歪めてエステルから視線を外して答えた。
「もしかして遊撃士協会もない遠く離れた田舎からロレントを観光しに来られたのですか?」
「へっ!?え、え〜と、そんな所だぜ、ハハ………」
レナに尋ねられた青年はおよそ”田舎”とは無縁の故郷を思い出しながら苦笑いをして答えを誤魔化した。
「―――でしたらしばらく家に泊まってい
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