第1話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
で運ぶよ。」
いつまでも戦場に親娘を置いておけない事を瞬時に判断した青年はレナを自らの背に乗せた後エステルを見つめて尋ねた。
「え、えっと、あたしの家なら街から離れて森の中にあるから大丈夫だと思う!」
「わかった。じゃあ、案内してくれ。」
「う、うん!」
そしてレナを背負った青年はエステルと共に戦火に包まれた街から脱出し、森の中にある一軒家に到着した。
〜ブライト家〜
「よいしょ……っと。」
エステルと共に家の中に入った青年はレナをベッドの上に乗せ、エステルが布団をレナにかけた。
「これで一安心だな。―――そう言えば親父さんはどこにいるんだ?」
規則正しい寝息を立てて眠っているレナの状況を見て安堵の溜息を吐いた青年はエステルに尋ね
「わかんない……お父さんはあたし達が住んでいる国からエレボニアを追いだす為に戦っているって、お母さんが言ってた。」
「そっか、親父さんはこの国の軍人か。ん?”エレボニア”??(そう言えばさっき殺した軍人共もそんな事を口にしたな。世界中を周ったけど、そんな国はなかったぞ??)えっと、一つ聞きたいんだけどよ、”キムラスカ”か”マルクト”って国は知っているか?」
「きむらすか?まるくと??この国は『リベール王国』だよ。」
聞き覚えのない国に首を傾げたエステルは青年にとって驚愕すべき事実を口にした。
「ハアッ!?ちょ、ちょっと待て!ま、まさかとは思うが”ローレライ教団”も知らないのか!?世界中で有名な宗教だぞ!?」
「??シュウキョウって、なんなの??」
「え、え〜と確か一般的には神様に祈る団体?だったと思うぜ。」
「神様って”空の女神”様の事?だったら違うわよ。”空の女神”様にお祈りしている神父さんやシスターさん達は”七耀教会”だから。」
「なっ!?オイオイオイ!?じゃあ俺は”オールドランド”とは全く違う世界に来たのか!?一体どうなってんだよ!?」
自分が知る常識とはかけ離れた世界にいる事に青年は混乱し
「知らない世界??お姉さん?ってヘンな事を言ってるわね。声や口調もなんか男の人っぽいし。」
エステルは首を傾げて尋ねた。
「誰が女だ!?俺は男だ!」
「ふえ?でも、髪がお母さんみたいにすっごく長いわよ?」
「え―――なっ!?」
エステルに指摘された青年は呆けた後自分の背にまでなびかせる炎が燃えているような赤い髪に気付いて驚いた。
「切ったはずの髪まで伸びてやがる……まさか俺がアッシュを吸収したのか?いや、でもアッシュの記憶は俺にはねえし。つーか、さっき戦っている時はよく確認し
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ