第1話
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照らすほどの光を発生させた。すると瓦礫は砂と化し、青年は砂の中に埋もれたレナを抱き上げて地面にゆっくりと降ろした。
「お母さん!!」
地面に降ろされたレナにエステルは駆け寄り
「お母さん、お母さん!お願いだから返事をして!」
意識を失っているレナに必死の表情で声をかけた。
(脈がどんどん弱っているし、血を流し過ぎている!――――クソ!!俺がティアやナタリアのように治癒魔法が使えたら間に合わせる事も可能なのに!レイズデッド……いや、ファーストエイドでも可能性は少しでもあるっていうのに!なにか………なにかないのか!!)
大量に出血しているレナの脈を計り、死に近づいているレナの状態に青年は焦りを感じて自分の荷物を必死にあさった。すると荷物の中にはどことなく聖なる気配を纏わせる深水のように深い青色の液体が入った瓶が2本と、透き通った水色の液体が入った瓶も数本見つかった。
(これは――――”エリクシール”!それに”ライフボトル”も!そう言えば師匠との戦いの為に持って行ったけど、いくつかは使わずに余ったんだ!よかった、これなら助けられる!)
万物の霊薬たる薬と言われる薬と生命を蘇らせると言われる薬を見つけた青年は安堵の表情になった後迷わず深い青色の液体が入った瓶を荷物から取り出し、レナの口に少しずつ流し込んだ。万物の霊薬たる薬と言われる液体はレナの体内に入ると、失ったレナの血を戻すかのようにレナの体内の細胞に働きかけて液体を元に失った分の血を復活させ、更にはレナの頭部にできた瓦礫を受けた時の大きな傷口もまるで何もなかったかのように塞がり、表情を青褪めさせて意識を失っているレナの顔色は健康体に戻ったかのように赤みを帯び、顔色も良くなった。
「すー……すー………」
顔色が良くなったレナは規則正しい寝息を立て
「ハ〜、ギリギリ間に合った。もし、師匠との決戦で全部使い切っていたら間に合っていなかったぜ。」
眠っているレナの脈を確かめた青年は力を抜いて安堵の表情で溜息を吐いた。
「お母さん、助かったの!?」
青年が母が助かったような言葉を口にするとエステルは真剣な表情で青年を見つめて尋ね
「ああ、ギリギリだけど助かったぜ。」
エステルに尋ねられた青年は人の命を救った事や幼い娘が母親を失うという悲劇を回避できたという嬉しさを実感しながら口元に笑みを浮かべて答えた。
「ううっ………ヒック!よかった……よかったよ〜。」
青年から大好きな母が助かった事を聞いたエステルは安堵によって出てきた涙をポロポロ流しながら泣きじゃくっていた。
「安心するのはまだ早いぞ。安全な所はどこだ?そこま
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