機動戦艦ナデシコ
1312話
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、と。そのアクセル代表に聞いたのですが、シャドウミラーという国家の目的として未知の技術の収集というのがあるとか」
チラリ、と。
エザリアが俺の方を一瞬だけ見る。
その一瞬に、どこか俺を責める色が浮かんでいた。
まさかこんなところで俺達の国是とでも呼ぶべきものを持ち出してくるとは思わなかったんだから、仕方ないだろ。
そもそも、新しい技術を集めるというのは別に隠してる訳じゃないし。
まぁ、それを言ってなければ、ここで手札の一つとして俺達がこの世界に関わらないという手段も使えたんだろけど。
もっとも俺自身としてはこの世界から撤退するつもりはない。
木星蜥蜴のチューリップは他の世界でも使えるのであれば、シャドウミラーにとっても有益なのは間違いないだろうし、木星蜥蜴の新型艦も劣化版ナデシコとでも呼ぶべき性能で、無人艦としては破格だ。バッタやジョロに関しても、メギロートを使っているシャドウミラーとしては無人機という点で興味深い。
……こうして考えると、この世界で欲しい技術の殆どは木星蜥蜴関連なんだよな。
ナデシコに関しても、その基礎となった部分は火星古代文明の遺産とでも呼ぶべき存在からだし。
ナデシコの技術で珍しいのは、技術班のコレクション的な意味でエステバリスを一通りと、こちらも一応念の為という事でIFSか。
ただ、IFSはパイロットの習熟期間を短くするという意味ではいいんだが、色々と不具合とかもある。
そして何より、俺がナノマシン関係の技術を許容する気になれない。
色々と自分の興味に暴走しがちである技術班ですらナノマシン関係に関しては一線を引いているのは、やはりその目でアインストを見たというのがあるんだろうな。
まぁ、アインストは正確にはナノマシンじゃないんだが。寧ろナノマシンだとアースクレイドルで開発されたベルゲルミルのマシンセルか。
事実、俺の原作知識にあるアルファ外伝では、ナノマシンが暴走して地球が滅びに瀕したってのもあったし。
基礎理論とか、その辺は研究しているって話を聞くけど、実際に作っている者はいない筈だ。……うん、多分。
ああ、それとナデシコ関係の技術ではオモイカネもあったか。こっちは純粋に地球の……より正確にはネルガルによって開発されたAIらしいから興味はある。
ただ、これも十分に使いこなすにはルリみたいにナノマシン処理とか必要らしいんだよな。
「確かにこちらの世界には色々と興味深い技術もあるらしいけど、最悪の場合は私達が火星を実効支配して、地球がこっちに来る前に必要な木星蜥蜴の機体を確保して撤退という事も出来るのよ? 勿論その場合は、私達が撤退した後の火星がどうなるのか……そして地球での戦いがより激しくなるのは間違いないでしょうけどね」
「それは……ですがその場
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