機動戦艦ナデシコ
1312話
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面に押し出した砲艦外交か、原作知識を使った交渉。
ただし、Fate世界のせいで俺はこのナデシコ世界の原作知識を殆ど覚えていない。
いや、このナデシコ世界に限定するのではなく、殆どの世界の原作知識を失ってしまったという方が正しい。
SEED世界でオーブを戦勝国にした時のような行為は、恐らく偶然が働く以外には出来ないだろう。
そんな風に考えている間にも交渉は進んでおり、今は具体的にお互いにどういう行動を求めるのか、それによる利益は……といった具合の話し合いが始まっている。
「それで、私共ネルガルがシャドウミラーに協力して連合軍との間の橋渡し役をした場合、どのようなメリットがあるのでしょう?」
「あら、シャドウミラーとの優先的な交渉が出来るという条件では不満なのかしら。先程のゲートやメギロートを見て貰えば分かると思うけど、私達の持つ技術はこの世界から見て非常に高い。その技術を持っている国との優先的交渉権というのは、企業としてありがたいものではないの?」
「勿論ですとも。実際、アクセルさんにもその辺の話は聞かせて貰っていますし。ですが、その、こう言ってはなんですが、あのメギロートですか? 無人機で、しかも虫型というのがちょっと問題になりそうでして。この交渉が始まる前に木星蜥蜴の事を調べたというのであれば、向こうの戦力が虫型の無人機だというのは分かって貰えるかと。である以上、地球連合にとってもそう簡単に受け入れるという訳には……」
「そう? 確かに同じ虫型の無人機ではあるけど、大きさからして大きく違うでしょう? バッタやジョロといった機体は小さく、メギロートは大きい。その時点で違う機体と認識出来るのではないの?」
エザリアの言葉に、プロスペクターはテーブルの上に用意された緑茶を飲んで一旦間を置く。
「私達はそれを分かります。この目で見ていたのですから。ですが、連合軍の中には妙な考えを抱く人も出てくるかと」
「妙な考え? それは、例えば私達が木星蜥蜴だという事かしら」
「は?」
エザリアの口から出た言葉に、思わず呟く。
瞬間、部屋の中にいる者達の視線が俺に向けられるが、すぐにまた交渉へと戻っていく。
俺達シャドウミラーが木星蜥蜴? 全く、完全に、これっぽっちもそんな風になっているとは思えなかった。
だが、考えてみればそんなにおかしくはない、のか?
ゲートを見れば、俺達が転移技術を持っているというのは明らかだし、メギロートは虫型の機体だ。
ここまで揃っていて、俺達が木星蜥蜴ではないというのを示すのはかなり難しいだろう。
メギロートとバッタやジョロを始めとする虫型の機体は、見る者が見れば違う技術系等で作られているのが明らかだ。
だが、それは俺達だからこそ言える事であり、何も知らないこの世界の住
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