バーサクブレイズ
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良かったよ」
『うん。ところでさっきから身体の内側がなんかムズムズするんだけど、砂嵐とか近付いてたりはしないよね?』
『なんで砂嵐と結びつけたのか知らんが、気象情報だとこの辺で砂嵐が起こる気配は見られないぞ。んで、お前らに伝えておかないといけない事がある』
「どんな内容?」
『なに、例の空戦魔導師部隊が北から接近中ってだけさ』
『それめちゃくちゃ重要だよね!? フェイトちゃん達がこっちに向かって来てるんだよね!? 悠長にしてる場合じゃないよね!!?』
「ビーティー、接敵まであとどれくらい?」
『もう間もなくって所だが、局員が急に消失した原因を調べに来ているようだから、まだこっちの姿を見られてはいない。どうせ来るなら直接ぶっ叩きたいが、今なら隠れてやり過ごすって手もある。ジャンゴ、リーダーとして判断を下してもらえるか?』
「……やり過ごそう。ここでのミッションは既に完了しているし、これ以上危険を冒す必要は無い。それに彼女と戦うのは色んな意味で気が引けるからね」
『ジャンゴさん……』
『りょ〜か〜い。あ〜あ、せっかくぶん殴れると思ったんだがなぁ。まぁ次の機会に期待するとしようか……ン?』
指示を承諾しようとした際、ふと疑問の声を上げたビーティー。ジャンゴとなのはが彼女の言動に意識を集中すると、彼女は心底呆れた様子で舌打ちをした。
『ビィッチッ! 冗談にしては笑えねぇぜ。SOPをあんな風に利用するとは……』
「? ビーティー、一体何の話をしているんだ?」
そう問いかけた時、ジャンゴはふと空気がピリピリと張り詰めている事に気付く。こころなしか気温が下がったような感覚の中、双眼鏡で北の方を覗くと、空戦魔導師部隊の姿が見えてきた。だが……、
「なんか……様子が変だ。戦ってもいないのに全身から迫力を出して、眼が血走ってるし……」
『そりゃそうさ。今のあいつらはナノマシンのせいで正気を失い、非常に攻撃性の強い人格に変わっている。わかりやすく言えば、常時キレてる状態なのさ』
『そんな!? じゃあフェイトちゃん達は……』
『本来の自我では抑えきれない程の強い破壊衝動と殺戮衝動に苛まれている。だがこれはSOP本来の使い道じゃあない。いいかお前ら、よく聞け。あいつらのナノマシンに干渉している奴が近くにいるから、そいつを――――うぉっと!』
無線を急いで切ったビーティーは即座に別のビルに向かって回避行動を取った。突如上空の空戦魔導師部隊が眼下の廃棄都市に砲撃を乱射してきたからだ。局員が消失した原因たる人物が潜んでいるかもしれない場所を手当たり次第に攻撃していく焦土作戦。元々隠れられる場所が少なかった以上、発見されるのは時間の問題だった。故にビーティーは今いる場所が狙われる
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