バーサクブレイズ
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事の方が驚くべきことである。
周囲の瓦礫を破砕しながら邁進してくるストーカーの機体。その姿はまさに高機動戦車と言ってもおかしくない性能を誇っていた。そもそも歩兵が戦車に一対一で立ち向かうこと自体が無謀であり、もしそのような状況になれば、戦わないのが定石である。されど……ジャンゴは退かなかった。
攻撃の合間合間に何とか隙を見ては斬撃を加えていき、着実にダメージを蓄積させていく。やがてしびれを切らしたストーカーが後先考えず全力で斧を叩きつけ、部屋全体が震動する程の衝撃が発生する。その直後、天井から衝撃に耐え切れずに瓦礫が落下し、砂煙が生じてジャンゴの姿を隠した。
「どこだ!? 出てこい!」
索敵機能が付いていないのか、目視による捜索を行うストーカー。機体に攻撃しても効果が薄いと判断したジャンゴは、砂煙がある間に無防備な背中に回り込み、ストーカーの二足歩行兵器の上に飛び乗る。
「な、しまった!?」
「魔力充填! 斬鉄刃ッ!!」
ストーカーが気付くも時既に遅し、ジャンゴは光り輝く刃を全てを断ち切る勢いで振り切り、極大の一閃を放った。外側が頑丈でも内側に来た攻撃は別で、ストーカーが致命傷を負ったのと同時にこの兵器とストーカーの接続が切れて制御不能となる。不規則な動きで崩れる兵器から飛び降り、ジャンゴはその勢いのまま斧を掴んでいるアームを斬り落とす。
「馬鹿なッ!? ワタシの棺桶スーツが、こんないとも容易く……!」
制御を失った機体の搭乗席で動揺するストーカーに向け、ジャンゴは着地と同時に瞬時加速、太陽の剣をストーカーの胴体に突き刺す。
「ぐあぁあああ!!!! なぜだ……! なぜサイボーグも倒せるように設計した棺桶スーツを、生身の人間が……!!」
「研究者なのにまだわからないの? ヒトはね、大切なモノがあるから何倍も強くなれるんだ。じゃあそれに明確な脅威が迫ったら? 答えは非常に簡単、何十いや何百倍も強くなるんだよッ!! どぉりゃぁあああ!!!」
怒りのままジャンゴは攻勢を留めず、背負い投げの要領でストーカーを無理やり機体から引きずり出し、空中へ投擲する。とどめを刺さんと言わんばかりに身体強化魔法を上乗せしたジャンゴは、身動きが取れない浮遊状態の彼のすぐ前まで跳躍した。
「や、やめろ!?」
斬る。
斬る斬る斬る斬る斬る。
斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る。
とにかく斬る。ひたすら斬る。無限に斬り続ける。下でおてんこがついビビッても斬りまくる。そして重力に従ってジャンゴの身体
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