バーサクブレイズ
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力を振るえるようにするのだ」
「仲間へ抱いた過去の怒りや憎しみだけを呼び覚ますだと!? そんな事をして、イモータルに何の得が……!?」
「いや……待って、おてんこさま! かつての仲間同士で戦うという話、前に聞いたことがある。ほら、ここに来る前、マザーベースで王様が言ってた! 幾多ある管理外世界で管理局に対する不満や怒りが爆発したら、管理外世界と管理局の間で全面戦争が勃発するって……!」
「ッ!? では、この研究成果を求めているのは……!!」
「その通りだ、太陽の戦士と使者よ。次元世界の守護者と謳っておきながら、管理局の人間には管理外世界との戦争を望む者もいる。この研究はそういうグールにすら劣る人間が、いずれ起こす戦乱で局員が確実に敵を殺せるように望んでいる物なのである」
「まさかヴァランシアのバックに管理局がいたとは……道理でこれまで拠点が見つからなかった訳だ。追う側が隠れる側に協力しているのだから。戦乱が起きてしまえば世紀末世界のように、銀河意思の本格介入を招く結果となる。もしやお前達は戦乱を起こさせるために、あえて協力しているのか?」
「ヒトを守らなくてはならない立場の管理局が、イモータルの力を借りてでも戦争を起こそうとしている……? なのはの件を聞いた時点で薄ら察してたけど、もうどうしようもなく腐敗してるね」
「太陽の戦士にもわかるであろう? 次元世界の人間は、あまりに愚かすぎると。かつて世紀末世界を世紀末世界に変えた人類を上回るかもしれぬ程の愚者ども、それらが蔓延る管理局、腐った組織による支配と暴力……こんな連中ばかりいる世界では、おまえ達が望む未来は作れない。次元世界の人類ではとうてい、未来に命を繋げることなぞ出来まい。暗黒の戦士は自らを省みず、この世界の未来を取り戻すために戦い続けたが、そんなものは最初から有りもしなかったのだよ」
「…………………」
ストーカー男爵の言葉を聞いている内に、ジャンゴの中で徐々に次元世界の人類に対する信用が薄れていってしまう。世紀末世界に居た頃はそこまで深く考えなかったが、人類とは過ちを犯す生物であり……守る価値なんて実は無い存在ではないかと――――、
「(ッ……今、僕は何を考えた? 駄目だ、いくら何でもこんな事は考えちゃいけない……!)」
「ジャンゴ……あまり奴の言葉に惑わされるな、気をしっかり持て。……話を変えるがストーカー男爵、ヴァランシアのリーダーがなのはを狙う理由は何だ?」
「ふむ……まあ教えた所で特に弊害は無いか。ではあえて逆に聞くが、お前達は高町なのはを疑問に思った事はないか?」
「疑問? 一般人の状態から、魔導師として短期間で実力をつけたことを言っているのか?」
「目の付け所は間違ってはいない。彼女の戦いに関する才能は
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