第24話 終局
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電磁誘導で音速の三倍以上のスピードに加速して撃ち出した。
超電磁砲(レールガン)の異名を持つ御坂の得意技だ。
レールガンを受けた核は、怪物の身体から飛び出ていき、衝撃で真っ二つに割れて粉々に砕けた。
予想より持つ衝撃が激しく、火花が散っていく。
サソリは、その様子を背中で受けながら
「終わりだ」
核を撃ち抜かれた怪物は、大気に弾け粉々になり大量の光を放出しながら、まるで蒸発するかのように、空気を切り裂いて消えていく。
切り裂かれた空気が悲鳴のように聴こえた。
いとも簡単に核を見つけたサソリ。
常識では通用しない不思議な技で怪物を破壊に導いた。
この科学主義の都市では推し量れない能力。
そしてAIMバーストを寄せ付けない圧倒的な力
この二人が相手では......
「サソリ!」
御坂が勝ち誇ったように伸びをした。
「お疲れ!」
「お前もな」
握手をして、互いの健闘を讃え合う。
御坂がサソリの腕をブンブンと振ると左腕の怪我に響き、痛みで歪んだ。
「あだだ」
「ご、ごめん!すっかり忘れてたわ」
ズレた外套を着直す。包帯が真っ赤になっていて妙に痛々しい。
怪物出現の通報を受けて、厳重な装備で車から降りてきたアンチスキルの援軍が周囲を見渡す。
怪物の姿はなく、困惑しているようだ。
「っでお前はどうすんだ?」
木山にサソリは質問した。
「ネットワークを失った今、逃れる術はないからな。もう一度、最初からやり直すさ。理論を組み立てる事はどこでもできるからな、刑務所の中だろうと世界の果てだろうと私の頭脳は常にここにあるのだから」
「随分前向きになったもんだな」
「今後も手段を選ぶつもりはないぞ。気に入らなければまた邪魔しに来たまえ」
「へいへい」
手錠をはめられた木山は、アンチスキルの車両へと連行されていく。
「赤髪君」
木山は入る直前に止まり、座り込んでいるサソリに向けて言う。
「君の能力は異質だ。異質なモノを持っているなら気を付けなさい。排除されるからね」
「......」
一方的に話しをすると、木山は格子状の窓枠がはめられた護送車へと入る。
木山が入るとアンチスキルは、扉を閉め、鍵を掛けた。
「あー、しんど」
万華鏡写輪眼はその輝きを失い、サソリの眼から姿を消した。
戦闘で荒れ果てた地面に腰を下ろし、木山が乗り込んだ物体を眺める。
腕は、力なく外套の中で付随している。
サソリの眼を見て御坂が質問した
「サソリ、眼が元に戻っているわよ」
「自由に出し入れができるようになったみてえだ。まあ、チャクラの使い過ぎで暫くは使えんと思うが」
「そう、それを聞いて安心した」
サソリの背後からドスのきいた女性の声が聞こえ、サソリの頭をガシッと掴
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