第24話 終局
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痛みを紛らわそうと、身体中に散らそうとしているかのように見えた。
酷く痛む
指先に力が入らなく、印を結ぶのは難しい
だが、氷遁の能力が使えなくなったということは、レベルアッパーの繋がりが断ち切れたということを意味する。
ようやく、これで奴を......
「はあはあはあはあ、良くやったお前ら」
「サソリさん......」
「大丈夫か!?」
救急箱を片手にアンチスキルの隊員が走って来て、負傷したサソリの腕を診る。
「これは......応急処置しか出来ないが」
折れていることも考慮して、傷口を消毒しガーゼを当て、添え木をするとサソリの左腕に包帯をキツめに巻いた。
「ぐがっ!」
「痛むか?これで病院まで我慢してくれ」
「!?」
サソリのチャクラ感知が更なるチャクラの塊を捉えた。
「......待ってくれねえみたいだな」
光球がサソリ達に向けてもう一発放たれていた。
眩い光が空気を切り裂き、負傷したサソリを狙うかのように真っ直ぐ向かって来ている。
その前に白井が立ち塞がった。
「き、君!?」
「白井さん何を?!」
同時に視覚を封じられているサソリがチャクラ感知で反応した。
「お前!?」
空間移動しようにも、アンチスキルと初春、そしてサソリもいるこの状況では、全員移動し終わる前に着弾し、爆発してしまう。
でしたらあの光の球を移動させてしまえば良いですわ
爆発する瞬間に、触れた瞬間に安全な場所へ移動させる
少しでもタイミングがズレれば白井は爆発に巻き込まれて終わりだ。
正直、そんな大博打に出るのはゴメンだ。
しかし......白井はサソリの前から退かない。
覚悟を決めたかのように一瞬だけサソリを見た。
何者にも屈しない
子供の頃に憧れた「正義の味方」とサソリが重なった。
「今度は、私が護りますわ」
流石に今からやる事を考えれば、背中側に冷たい汗が流れる。
頭がおかしくなったと言われれば肯定しそうな心境だ。
「ふ、ふざけんじゃねーぞ!そんな事を許すと思うか!」
時空間忍術が扱える、数少ない能力を有する白井はサソリにとってはこれ以上ないレアな素材だった。
それが自分の目の前で壊されそうになっているのがサソリにとっては我慢出来なかった。
白井は、前だけを向き続けていた。
今、後ろを見てしまえば踏ん切りがつかなくなる。
極限にまで集中力を高めなければ、触れた感覚よりも早く演算処理をして飛ばさなければいけないからだ。
「白井......お前はオレのものだ!退がれ」
サソリの眼から包帯が崩れ落ちた。
中から紅く輝く幾何学模様の瞳が姿を現す。
「えっ!?」
白井は、サソリの言葉に赤面した。サソリのメガトン級の告白に白井はワナワナと震えだして、信じられない言葉
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