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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第24話 終局
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と戦い合うのは分が悪過ぎる。
「!?」
サソリは、組んでいた腕を外した。
チャクラの塊がこちらに飛んでくるのが分かり、忍の構えをすると足先にチャクラを込める。

見つかったか
邪魔はさせんぞ!

サソリは光球の軌道上に来ると氷を出現させて相殺させようとするが......
「!?」
氷は発動せずに、耳鳴りは止んでいた。

レベルアッパーがアンインストールされたことにより佐天から渡された能力は解除されてしまっていた。
光球は、スピードを落とさないで真っ直ぐ飛んで来ている。
「くっ!!」
サソリは高速で印を結び砂の壁を造り、
腕を前に出して全身で光球を受け止めに掛かる。


連絡用車で作業を進める初春。
後ろには白井がバックアップを担当し、最後の作業をしていた。
音声データが破損した時のことを考え、コピーデータを作成している。
「よし、これで学園都市全体に流されたはずだ」
「ありがとうございます」
初春がホッとしたように息を吐き出した。
「ふう、バックアップのコピーも完了しましたわ。これが壊されたら替えが効かない死にゲーなんてゴメンですわよ」
「はは、結構動き回っても大丈夫でしたよ」
突如、車の外から爆発音が響く。衝撃で車自体が少し傾いて、一定の所で元に戻る。
「うわわ!」
「な、何が?」
バランスを崩し、床に頭をぶつけた初春が頭を押さえている。
初春と白井は、互いに顔を見合わせた。
爆発ということは攻撃を受けているということ。

「!?」
初春と白井、アンチスキルの四人が慌て車から降りてくると、もうもうと土煙と火炎が近くに起きていた。
「な、何が起きた!?」
「それが、あの怪物がこちらに向かって攻撃をしてきまして、あの少年が身を呈して車両を」
指の先には、車両から少し離れた場所で左腕を押さえて激痛に耐えているサソリがいた。
「あ......ぐぐ!」
激しい爆発をモロに食らい、サソリは傷口の下を持ち、なんとか腕が振れないように固定している。

「サソリ!」
「サソリさん!!」
白井と初春が駆け付ける。
信じられない程、腕から出血していた。
「つつ......」
呻き声を出した。

「大丈夫ですの!」
「クソっ!オレの術を突き破って来やがった......なんとか軌道をズラしたが」

サソリが砂の壁を出現させて、光球を迎え討つが、壁を突き破り、サソリの腕に当たると爆発し、僅かに軌道がズレて車両の横寸前を通り過ぎた。
爆発の衝撃でサソリは飛ばされてしまい、半ば倒れてしまうように前屈みになる。
「はあはあ、ぐっ!」
光球のモロに受けたに等しい、サソリの左腕はダラっと力なく重力に引かれ血がダラダラと流れ落ちていた。
サソリは、自分の血が滴る腕を力を入れて握る。

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