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異世界にて、地球兵器で戦えり
第十二話 自衛隊との共同作戦4
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面に倒れて絶命した。

「終わったのか……」

「た、多分だと思います」

島田の呟きに清水にそう呟いた。こんな小規模な戦力で炎龍相手にしていたので、島田も清水も生きた心地がしなかったのだ。

「え、炎龍を倒した……」

第三偵察隊の面々は脅威を排除してホッと一息ついているが、特地出身者の心情はまた違っていた。実際にアナは、炎龍を倒した現状を信じられないような表情で見ていた。そしてコダ村の住民達も同じだ。どんな大軍団を率いた軍隊でも、最強の称号を手にした勇者達も炎龍の討伐に失敗しているのだ。そのため、炎龍を相手に戦うなど自殺行為でしかないと子供でも知っている常識を、たった17名の異国の兵士達が壊してしまった。

まるで神話のおとぎ話のような光景に、アナは自分の顔を抓る。だが痛みを感じる。

「ははは痛い……夢じゃないのか」

「夢だったらどれだけよかったか……こんな厄日は金輪際御免だ。」

「簡単な言葉で片づけてしまうとは……シマダ殿。アカツキ帝国とジエイタイは神兵で構成されているのか?」

「いやいや、俺は普通の人間ですよ」

「嘘をつくな!いや、本当にはっきりと言ってくれ!アカツキ帝国もジエイタイも本当は神の軍隊なのだろう!!」

普段は冷静なアナも島田の両肩を両手でつかんで興奮した様子で叫ぶ形で聞いてくる。正直にいってアナが冷静な女傑な軍人と思っていた島田は、アナの変わりように驚くしかなかったが、アナがこれから正気に戻るのは一時間ほどかかった。

コダ村の住民の被害は、炎龍の即時発見のお蔭でコダ村の住民達が離れた所で戦闘したお蔭で死者こそ出なかったが、炎龍の出現で混乱したせいで馬車と馬車が衝突したり、転んだりしてけが人が多数出たため、一時退避行は中断してけが人の治療を開始したのだが、このとき自衛隊もアカツキ帝国軍も予想にしない答えが返ってきた。

「え?俺達についてくる」

コダ村の住民のうち自衛隊とアカツキ帝国軍に同行したいと40名くらいの村人達が言ってきたのだ。これには島田も伊丹も唖然とするしかなかった。何でも今回の炎龍騒動で村を捨てて逃げたのはいいが、大多数の人間が近くに親戚もいなし、かといって親戚がいたとしても助けてくれる確証もないので、そこで自衛隊とアカツキ帝国軍に頼るという選択を決断したのだ。

それでもこの決断を下したのは少数派であり、ついてこなかった村人たちの選択は二つほどある。一つは親戚を頼って生きるのは幸運な持ち主で、二つは全く知らない土地で再出発をする者たちだ。この二つが大多数を占めており、自衛隊とアカツキ帝国軍についてくる事はなかった。何しろアカツキ帝国軍も自衛隊も現在、帝国と戦争中の国であり、そこに所属する軍人である。普通なら村を占領して奪うなりの略奪行動に出るの
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