第一部
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きゅう
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さておき、この状況をどうするかが今後の鍵になる……ような気がする。
いくら考えても、良い方向には転がらなさそうなのがどうしようもないが、ここは敢えて無視するべきか。
かと言って、このまま放置したところでいずれ私の船まで辿り着いてしまうだろうことは、先ほどの光景を鑑みれば嫌でも理解できてしまう。
しかし、それでもこの姿を人前に出すのは憚られる。上手く懐柔できる気もせず、そもそも言葉が通じない、というよりも、変な言葉で地雷を踏んだら頭の先まで吹き飛ぶ自信がある。
……殺すか。
ゾワリと、どす黒い感情が私の心を覆っていく。
何も無理に会話をする必要はない。それに、どうせ理解し合うことなど究極的に困難なのだから、最初からそれを放棄、無いものとして扱ったところで問題ない。
私と船の安全を考えれば、いまここで処理してしまった方が今後のためになるだろう。
ヘルメットの中で、三角形の赤いロックオンサークルが回転しながら頭部に重なったのを認めたとき、集音装置が女騎士の呟きを拾った。
「……とんこつ丸クサイ。魔物が吸引されるナ」
なんだとんこつ丸って。
とんこつ丸ってなんだ。
誰か教えてくれ。
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