暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
GGO
〜銃声と硝煙の輪舞〜
語り語られ
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「儂等、外からの観客は、最後辺りは画面が途切れ途切れでよく分からんかったからの。憶測という名の妄想が垂れ流されている中で、当事者からの情報は信頼性に足るわい」
映し出されたのは、有名なネット掲示板やコミュニティサイトだ。
その大半がGGO関連。盛んに議論されているのが飛び交う情報量で一目瞭然だが、そのどれもが事実からは程遠い予想やこじつけで複雑な気分になった。
そんな蓮を見、くくく、とノドの奥で笑う老人に少年は口を開く。
「それでシゲさん。頼んでた件は……?」
「おぉ、滞りなく済んでおるよ」
ほれ、という言葉がキーワードだったように、画面上に新たなウインドウが出現し、数枚の写真が映し出される。
そのどれもが何の捻りもない一般人。キョトンとした顔でカメラに写り込んでいた。
「
ザ
(
・
)
ス
(
・
)
カ
(
・
)
ー
(
・
)
を
(
・
)
買
(
・
)
い
(
・
)
取
(
・
)
っ
(
・
)
て
(
・
)
手に入れたアドレスを辿って見つけた、先の本大会に出場し、フェイバルめに操られておった者達じゃ。死亡者はゼロ。精神に異常をきたしている者もおらん。後遺症らしきものも確認できんかったの」
「……そっか」
「…………………………」
「?どうしたの?シゲさん」
突然黙り込んでこちらを見つめる老人に、蓮は小首を傾げた。
重國はなおも数秒こちらを見つめた後、軽く頭を横に振る。
「いや、何でもないよ。……良かったのぅ、蓮君」
「うん、ホントに良かったよ。これでユウキねーちゃんを安心させられる」
「…………………………」
やっぱり全部話したのはマズかったかなー、とのんびり回想する少年をさらに数秒見つめた老人は、しかし何かを諦めたかのように再度首を振り、口調を切り替える。
「だが問題は二つ目じゃ」
「二つ目?フェイバルのSAOでのこと?でもあれは、あくまでついでみたいなもので――――」
「そのついででおかしなことが出てきたんじゃ」
おかしなこと?と再度首を傾ける蓮に、重國は重々しく頷き、言葉を続けた。
「回りくどいのは性に合わないからの。結論から言おう。我々がフェイバルと呼び、此度の騒動の中心でもあった――――君が会ったという初代《災禍の鎧》が『フラン』と呼んでいた存在」
老人はそこで一拍を置く。
もったいぶっている訳ではない。
ただ、あの魔城の最前線を生き残っていたこの古豪をも躊躇わせるほどのナニカを、その情報は秘めているというだけだ。
自然、じわりと汗がにじんだ手のひらを握った。
束の間の静寂。窓の外に溢れる古式豊かな日本庭園。そこに広がる全てさえ、固唾を呑んだように葉のさざめきを潜める。一定の間隔で鳴るはずの鹿威しも、中々その首を落とさ
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