暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第17話?木ノ芽風と花風
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トされている髪は赤く染められていて、顎には無精髭というのか、うっすらと髭が生えている青年だった。しかし、その顔は穏やかですごく優しそうな雰囲気をまとっている。イメージとしては床屋のお兄さん、といった感じだ。
?なかに入ったときに扉についていたベルが鳴り、青年がこちらを見て歯を出して笑う。カイも手を挙げて応えた。
「おっ、カイ。今日も来たか」
「ども、ラドさん。今日はダチもつれてきたんだ」
「へぇ、カイが複数人で来るなんて珍しいな。かわいい女の子までいるじゃん。どっちか彼女か?」
「「違います?」」
「……そんな頑なに否定しなくていーじゃんかよ……」
?拗ねて口を尖らせるカイを見て、《ラドさん》と呼ばれた青年は声を出して笑った。
「まあ、適当に座れよ。今はまだ空いてるし、どこでもいいから」
「じゃあ、カウンター席でいっか。お前らもそれでいいだろ?」
?カイの言葉に僕たちは各々うなずく。ちょうどカウンター席は五つ空いており、座っていく(身長的な問題でソラが座りにくそうだっから手伝ってあげたりもする)。
?僕たちが座り終わる頃に手元にお冷やが配られた。
「カイ、お前の友達をオレにも紹介してくれよ」
「そうっすね。えっと、俺の近くにいるやつからユウ、アスナ、ソラ、カグヤって名前です。全員攻略のために頑張ってる仲間で友達だよ」
?カイに簡単な紹介をされて、僕から順に会釈していく。青年は僕たちを見て、笑顔で理解するように頭を上下に軽く動かす。
「で、みんな。この人はラドフォードっていうこの店の経営者だ。俺はラドさんって呼んでる」
「よろしくな、四人とも。気安く接してくれ」
?じゃあ、僕もカイと同じようにラドさんって呼ぼうかな。
?なんて半分思いながら、お冷やに口をつけながらもう片方で別のことを考える。
?戦闘しかしてないイメージがあったが、カイにもカイのネットワーク、コミュニティができていることに僕は意表を突かれた、というか少しだけびっくりした。
?だけど、あらためて考えてみると小さい頃からカイは誰とでも気軽に話すコミュニケーション能力が高い人間だった。もしかすると、僕が思っているよりもネットワークは広いのかもしれない。半年たった今でも容易に数えることができる程度しか知り合いがいない僕からしたら素直に尊敬する。
「さて、じゃあ今日は何を頼むんだ??ほら、友だちにも教えてやりな」
「ういっす。お前ら何頼む??言っとくけど、ここの飯は全部ウマイぜ」
「おいおい、褒めたって安くしたりしないからな?」
?そうは言いつつも、ラドさんは嬉しそうに笑う。そんな彼に注文が飛び、僕たちに手刀を切ったあと他のお客さんの方へ行ってしまった。
「ここで働いてる人ってラドさんだけなの?」
「じゃね??この前もバイト入ってくれないかな、みたいなの
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