SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第17話?木ノ芽風と花風
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まあ、とにかく閃光。約束通りゆっくり休んでね」
「……その閃光って言うの、止めてください」
?その言葉に、きょとんとする。
?閃光は僕の方に視線を移したあと、
「嫌なんです。呼ぶなら名前で読んでください」
「え、あ、そ、そうなんだ。じゃあ、僕のことも名前で呼んでよ。敬語もなしってことで」
「なら、ついでに俺もそーしてくれぃ」
「わかりまし……わかったわ」
?少しだけ嬉しくなり、僕は思わず口許が緩む。カイも歯を出して笑い、カグヤも嬉しそうに微笑む。気のせいかもしれないが、閃光……もといアスナも僕やカイに対する表情が、ちょっとだけ柔らかくなった気がした。
「さて、と……攻略会議も終わったけど、カイはどうする?」
「俺ぁいつもだけど、予定決めてねーからな〜。どーするも何もねーよ」
「カイらしいね、それ。カグヤは?」
「私も今日は特に何もないかな」
「アスナは……もちろん暇だよね?」
「えぇ、誰かさんのおかげでね」
「そういうこと言わないでよ、約束でしょ??ということは、三人とも時間あるのか……」
?数秒考えた結果、あることを思いついた。こうすることが、色々と良いだろう。
「あのさ、これから僕予定あるんだけど、三人とも付き合ってくれないかな」
「いやいや、ユウさん。さすがに三人と付き合うとか、どんなプレイボーイ「そういうのいいから」……俺は問題ねーぞ」
「私も大丈夫だよ」
「わたしも」
「そっか。なら、今から行くとこについてきて」
?僕はこれからの展開に胸を踊るのを覚えながら、メッセージウインドウを開いた。
?第十五層は、ファンタジー要素の強いのが印象的なフィールドだ。草木の生い茂る平原にはモンスターがうろつき、村や街が至るところで存在する。そして、主街区はきれいなお姫様や王子様がいるイメージのある城がそびえ立つ城下町である。
?そんな第十五層ののどかな草原に、とある小さな村が存在する。家自体も十件ほどしかなく、店も道具屋と武具屋、あとは宿屋ぐらい。しかも、売ってあるのはどれも普通のものばかりだ。唯一長所があるとすれば、その層のなかで一番宿屋の値段が安いぐらいだ。
?村の名前は《シャイラル》。――昨日一緒に戦った戦友、ソラとの待ち合わせ場所だ。
「なあユウ、こんなド田舎に連れてきて何のつもりだよ?」
?武器である両手槍を肩に担いでいるカイが我慢できずに僕に聞いてくる。カイの隣では、カグヤとアスナも同じ疑問を抱いているようで僕の方を見ていた。
「まあ、ちょっと会ってほしいプレイヤーがいるんだ」
「へぇ〜、人見知りのお前が珍しいな。どんなプレイヤーだ?」
「そうだな〜……短剣を使ってたよ。レベルはまだ低い、かな」
「ほーぅ、中層プレイヤーか。なら、なおさら珍しいな」
「どこで知り合ったの?」
「このカ
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