第五十一話 佐薙中尉!忍者は手裏剣!!その四
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「ギャグだな」
「頭の中でとことんギャグを考えたんだな」
「この某テコンダーと一緒だな」
「そういうものだな」
「そうでしょ、とにかくね」
瞬は二人にあらためて言った。
「あんた達シリアスを装ったギャグ漫画も読むのね」
「この漫画一見歴史を語った格闘漫画だけれどな」
「どう見ても違うからな」
「ムエタイの起源とかな」
「主人公普通に無礼三昧だしな」
常に劣等民族とか後進国とかを相手に言う。
「いや、笑える漫画だな」
「一ページに一回は突っ込めるな」
「壮絶な漫画だぜ」
「あんたも読んでみろよ」
「女の子に勧める漫画じゃないでしょ」
瞬は二人がその漫画を差し出してもあっさりと断った。
「どう考えても」
「まあな」
「これは女の子が読む漫画じゃないな」
「男子高校生が赤毛のアン読むより合わないな」
「これ作者の話だけれどな」
この作品は高校時代に読んだ、クラスでどの作品を読んでいるのか隠すのにかなり苦労した記憶がある。
「ちょっとないな」
「それこそ顔が変わる位笑うことになるしな」
「あまりと言えばあまり」
「そんな漫画だからな」
「女の子もギャグ漫画読むけれど」
それでもというのだ。
「その漫画はないわよ」
「じゃあおそ松くんとかか」
「それかモーレツア太郎な」
「天才バカボンもいいな」
「赤塚不二夫先生の漫画も勧めないでしょ」
女の子にはというのだ。
「普通は」
「結構ブラックなギャグ多いぜ」
「おそ松くんも天才バカボンもな」
「特に天才バカボンの手だけの話な」
「かなり怖いな」
最早ギャグではなくホラーの域に達している話だ、アニメでもあり作者は今でも不思議な怖い話だと思っている。
「バカボンパパえぐいこと結構やってるしな」
「人を達磨にしたりな」
「読者もちょっと調べてみろよ」
「赤塚先生の漫画は凄いぜ」
ギャグでありながらだ。
「こうしたギャグもあるんだってな」
「勉強になってしかも怖いぜ」
「怖さでいえば楳図かずお先生やつのだじろう先生の漫画にも匹敵するぜ」
「神の左手悪魔の右手とかうしろの百太郎とかな」
「そのレベルで怖いからな」
「怖さも覚悟しろよ」
絵柄はギャグでもだ。
「今だと絶対に問題になる作品多い人だよな」
「やっぱり凄い人だったな」
「あのセンスは真似出来ないな」
「ちょっとな」
「そうよね、ちなみにこの作品ギャグを目指してたけど」
瞬はここでネタバレをした。
「それがね」
「ああ、ちょっとな」
「ギャグが滑りまくって人気が出なくて」
「何時しかこんなことばっかり言う作品になったな」
「余計につまらなくなったな」
「ギャグはセンスと勢い、パワーよ」
瞬は言い切った。
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