第三海
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度抜錨します!!
なので宮日艦長。私はもう一度頑張ってみますね。
今度は絶対守って見せます。
「提と・・・いや、艦長!よろしくね!!」
綾川は満面の笑みを浮かべていた。
〜入渠ドック内〜
「いきかえりますぅ」
久しぶりのドック、なんて気持ちがいいんでしょうか。
やっぱりこれですよね。
ここの司令さんは部外者の私にまでドックを使わせてくれるなんて、いい人なのですね。
先ほどまで戦っていたというのにも関わらず、ちゃっかりなじんでいる川上。
ドックに入ってから40分が経過していた。
修復自体は終わっているのだが、川上が一向に出ようとしないのだ。
川上が入っているのは中央部に位置する大きなドックなのだが、今は川上しか入っていなかった。
「入渠うれしいです」
先ほどまでは雁と鷺もいたのだが、修復が終わるとすぐに出て行ってしまったのだ。
二人曰く、お風呂は苦手だとか。
お風呂に入るなら、水風呂がいいと言っていたよ。
なんでも、水風呂のほうが海みたいで気持ちがいいらしい。
逆に川上は熱いお風呂が好きなため、入浴時間がかなり長い。
そのため、前に入渠したときはのぼせていたところを綾川に見つかり、ドックから出たのです。
その時の川上は「まだ平気」と言っていたが、顔は真っ赤になっていた。
誰がどう見ても危ないところだったと思う。
「今日は誰も見てないですし、少しくらいは燥いでもいいですよね」
そういうと川上は深呼吸をはじめ、呼吸を整え始めたのです。
なぜ浴槽の中で呼吸を整えるのかはわかりませんが、川上は集中している様子でした。
そして落ち着いたのか今一度周りを見渡すと、
「誰もいませんね」
そう、誰もいないことを確認すると川上は、
「川上!潜水しま〜す!」
といい、ゆっくりと潜っていったのです。
ちなみに川上は潜水艦ではなく駆逐艦です。
普段は潜らない彼女ですが、浴槽では誰もいない時を見計らって、こっそり潜っているのです。
川上が言うには、「海は深いから潜りたくないから、かわりにここで潜ってます」とのこと。
そしてあと後処理をするのは、ほぼ綾川の仕事なのです。
「ここが入渠ドックなのです」
「へぇ、結構広いん・・・はぁ〜」
何かに気付いたのかいきなり溜息を吐く綾川は、川上の潜っているであろう大きな浴槽の前に立つといきなり服を脱ぎ始めたのです。
綾川の突然の行動に驚いた電は綾川に目を向けられない様子でした。
服を脱ぎ終わった綾川は
「電さん。ちょっと待っていてください」
「・・・はっ、はいなのです」
浴槽の中に入ると真ん中ほどのところまで行き浴槽に顔を浸けて何かを探し始めました。
綾川が探
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