第2章:埋もれし過去の産物
第43話「また会う日まで」
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輝
ユーリのみ)なので相当時間がかかるが...。
「...封印しようにもできない...か?」
「....当然だ。記憶を封印した所で、緋雪が死んだ事実は変わらないし、いっそのこと覚えておいた方がいい。...責任もあるしな。」
クロノの問いに優輝はそう答える。
「...まぁ、未来の人物に関わった...っていう点においては封印しておくさ。封印するのに納得したっていう記憶もあれば不用意に封印は解かないだろうし。」
「ならいいが...そっちの二人は...。」
優輝以外にも、記憶を封印できないのが二人いた。椿と葵だ。
「クロノも気づいているでしょうけど、私達は使い魔でもデバイスでもないの。葵はともかく、私は厳しいわね。」
「そうか...。」
記憶が封印されてないと、未来に影響があるためどうにかしたい所だが、それができないという事でクロノは悩む。
「...尤も、それは魔力での話よ。私達と貴方達では扱う“力”が違うの。なら、私達の力で記憶を封印しておけばいいわ。」
「...なんだ。それならそうと言ってくれればいいのに。」
御札を取り出しつつそう言う椿に、クロノは溜め息を吐く。
「(...だけど、封印する記憶は優輝と同じように未来や過去に関連する事だけ...。緋雪が死んだ理由、起きた事件そのものは...私達も忘れる訳にはいかないわ。)」
「(...優ちゃんは、平静を装ってるけど、雪ちゃんが死んだ事で、相当気が参っている。...支えれる人が少しはいなきゃ...だね。)」
傍にいるクロノと優輝に気付かれないように椿と葵はアイコンタクトで会話をする。
―――そして、未来に戻る時が来た...。
=優輝side=
「....お別れは済んだか?」
クロノの言葉に、未来へ帰る皆が頷く。
...元々、そこまで交流する時間はなかったのだが。
「...優輝さん。」
「...なんだ?」
少し、ほんの少しだけ反応が遅れるが、僕を呼んだユーリに向き直る。
....やはり、緋雪が死んだことが影響しているらしい。
「...あなた達のおかげで、私はこうして苦しむ事のない明日を迎える事ができます。....本当に、ありがとうございました。」
「...その感謝、今度サーラと再会した時にでも伝えてやってくれ。...君を直接救ったのは、彼女だからな。」
「...ふふ、そうですね。...でも、貴方にも助けてもらいましたから...。」
暴走していた時の面影はなく、彼女の表情はとても優しかった。
「...では、そろそろお別れですね。」
「ああ。そ
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