第2章:埋もれし過去の産物
第43話「また会う日まで」
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いながら、僕はディアーチェと共にユーリのいる部屋へと向かっていった。
クロノ達もついてくるようだ。
「あ....。」
「体に異常はないか?」
ディアーチェが部屋に入るなりユーリにそう聞く。
それに次いで、僕らも部屋に入る。...半分くらいの人は外で待機だけど。
「だ、大丈夫です。」
「...まったく、あれだけ暴走して大丈夫だなんて...。」
「貴様とは大違いだな?」
僕のぼやきにディアーチェが嫌味っぽく言ってくる。
...確かにそうだけどさ。
「...サーラは...?」
「「っ....!」」
いなくなってしまった彼女の名を呼ぶユーリに、僕とディアーチェは僅かながらに動揺してしまう。
「...サーラは...貴様の騎士は...もうおらぬ。」
「ぇ....?」
ディアーチェが、絞り出すようにユーリに告げる。
「元々、我らと違って存在するのに制限があったのだ。」
「そん、な....!?」
ディアーチェの言葉に、絶望するユーリ。
...当然だ。ようやく暴走も収まり、改めて自身の騎士と再会できるはずだったのだから。
「せっかく....せっかく会えたのに....サーラ.....。」
涙を流し、項垂れるユーリ。
「“立ち止まらないでください。私は...貴女の騎士は必ず貴女の下へ戻る”....。」
「え....?」
唐突にそう呟いた優輝に、涙で顔を濡らしながらも顔を向けるユーリ。
「...忠義を貫いた誇り高き騎士からの言伝だ。...信じろ。前を向け。....二度と会えない訳じゃない。また、会う事ができる。」
「........!」
その言葉をゆっくり飲みこむように、徐々に希望を宿した顔になっているユーリ。
「(...そう、僕と違って...ね。)」
対照的に、優輝は暗かった。
尤も、それは誰にも気づかれないように隠していたが。
「....記憶を封印処理してこの事件をなかった事にする。...異論はないな?」
それからしばらくして、事件の処理についての会議が終わった。
未来から来たという事実は、未来の流れに影響があるからと、なかった事になり、事件そのものも極秘中の極秘になった。
また、マテリアルの三人とユーリは、行く宛てもないのでとりあえずエルトリアを救いに行くことになった。それにはフローリアン姉妹も喜んでいた。
「...異論はないようだな。」
異論はなかったので早速記憶の封印へと移った。
尤も、人数が多いうえに記憶を封印できる人数が少しだけ(フローリアン姉妹と優
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