第2章:埋もれし過去の産物
第43話「また会う日まで」
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=優輝side=
「......ぁ....。」
目を開けると、清潔感の漂う白い天井が視界に入った。
「目が覚めたかしら?」
「...椿?」
ふと、僕を覗きこむように椿が見てくる。
「...そうか、僕、気絶したんだっけ...。」
「体は戦闘が出来ていたのがおかしいほど、リンカーコアも魔力を扱うだけで痛むほどの状態だったらしいわよ。...むしろ、もう目を覚ましたのがおかしいくらいだわ。」
「...だろうね。」
それ以下の代償だったら、逆におかしいだろうね。
体を壊す勢いで身体強化と戦闘をこなしていたんだから。
「...椿だけなのか?」
「一応、よく知ってる相手が傍にいた方がいいだろうと、クロノの配慮よ。私一人なのはもしよからぬ事を考えていた場合の対策ね。これでも管理局と一時敵対したのだから。」
「なるほどね。」
公務執行妨害をしたんだ。これでも軽い方だろう。
「ありがとな。目覚めるまで傍にいてくれて。」
「っ、べ、別に、クロノの言う通りにしただけよ。す、好きでやった訳じゃないからね!」
「...はは、そっか。」
花がいくつか出現してる時点で、モロバレだけどなぁ...。
「っ、ぐ....!」
「って、なに起き上がろうとしてるのよ!安静にしなさい!」
ベッドから起き上がろうとした僕を、椿は抑えようとする。
「...まだ、事後処理は終えてないのだろう?」
「そ、そうだけど...それはあんたが動き回れるようになってからで...!」
「...なら、もう行ける。」
まだ完全に一連の事件が全て終わった訳じゃない。
...僕にも、今回の事件で責任を持つ事があるんだ。さっさと行かないと...!
「...っ、ああもう!」
「......!」
...悪いね、椿。今度、何かで埋め合わせするからさ...。
―――...こんな、バカな兄に付き合ってくれ...。
「.....!」
「....よぉ。」
椿に先導され、僕はクロノ達が集まっている部屋に来た。
僕抜きでもできる事後処理は先に済ましておくつもりだったらしい。
「君は...!」
「...続けてくれ。」
驚き、僕に何か言おうとしたクロノにそう言う。
「な..!?回復魔法もかけれない程に君の体とリンカーコアはボロボロなんだぞ!?その状態で、なぜ動こうと..!」
「...一応、霊力による自然治癒促進はできる。...負わねばならない責任があるんだ。許容してくれ...。」
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