任せて!!
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には真っ白な猫と黒いひょろ長い顔をした猫、そして、焦げ茶色の猫が部屋にやって来ていた。
「あ〜!!おばさん久しぶり〜!!」
「おばさんじゃなくてお姉さんって前も言ったでしょ〜!!」
自分の母親(本人はいまだ気付いてないが)である焦げ茶の猫に手を振ったセシリー。それを受け彼女は、呼ばれ方が気に入らなかったようで、子供の前まで飛んでいくと、その顔をコネコネとして痛め付けていた。
「セリーヌ、あまりいじめちゃダメよ」
「はいは〜い」
純白の猫、シャゴットが注意すると、両手をセシリーの顔から話すセリーヌ。その様子を見ていたシャルルは、彼女たちの関係に気づいたのか、口角を上げてうっすらと笑みを浮かべていた。
「久しぶり、シャルル」
「ちょっ!!」
シャルルの元へとやって来て、彼女をぎゅっと抱き締めるシャゴット。エドラスでの一件以来の再会だから、懐かしくって、愛しくて、人目も憚らずに抱き締めているのだろう。シャルルはいきなりのことで慌てていたけど、慣れてきたのか、大人しくしている辺りが可愛らしいな。
「何ニヤニヤしてんだよ」
「あれ?顔に出てた?」
どうやら親子の再会に顔が緩んでいたらしく、隣にいたレオンに突っ込まれる。でもそれも仕方がないことだよね、だって微笑ましい限りだし。
「あら?その子はもしかして・・・ラウラの娘さん?」
「息子です!!」
娘の温もりを感じていた母は、すぐそばに座っているラウルを見てそう言う。シャルルとセシリーが女の子だから間違えたのか、はたまたラウルが女性よりの顔なのか、娘と間違えている彼女にラウルが首を振りながら答える。
「あら。ごめんなさいね。ずいぶん似てたものだから」
「そうなの?」
謝罪する白猫と首をかしげるオレンジ猫。母親がどんなだったのかは見たことないからわからないけど、彼女がいうならその通りなんだろう。
しかし、感動の再会の最中、俺はある点が気になっている。たぶん、ウェンディもそれには気づいているようで、こちらにちょくちょく視線を送ってきている。
シャゴットの顔が、以前会った時よりもやつれているのだ。おまけに、目の下には隈ができており、疲労し切っているのが誰の目から見ても明らかだった。セリーヌもどこか疲弊しているようだし、大丈夫だろうか?
「あんた、少し痩せた?」
「あら?そうかしら?」
シャルルの問いにひきつり気味の笑顔で答えてみせるシャゴット。その隣で、セシリーがセリーヌに同じような質問をするが、彼女は苦笑いしながら隣の猫と同じような回答をしていた。
「セリーヌ」
「オッケ〜」
すると、シャルルから手を離したシャゴットが、セリーヌの名前を呼ぶ。それを受けて彼女は、人差し指と親指で丸を作って彼女へと見せる。
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