第14話 今自分がすべきこと
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、僕も未熟ながら剣に携わっている者で……うわぁ、まさかこんな所で会えるなんて思わなかったよ……」
いつかは会ってみたいとは思っていたがまさかこんな所で会えるとは思わなかった。
クゥゥ〜ッ
あ、安心したら何だかお腹がすいてきた。恥ずかしい……
「ほっほっほ。腹が減ったろう、これを食べなさい」
ユンさんは鍋のような物を僕に渡してきた。フタを開けると何か白い米のようなものの上に赤い物体が乗っている食べ物が入っていた。
「あの、これは一体なんですか?米のように見えますが……」
「西側ではあまりなじみがないかのう。それはおかゆといって東方に伝わる食べ物で上に乗っているのは梅干しという体にいい食べ物じゃ、材料があまりなかったから質素なもんじゃがのう」
僕はスプーンでおかゆをすくい、一口食べる。柔らかい米の感触とほのかな塩気、そして梅干しのすっぱさが食欲を引き出してくれる。なるほど、これは食べやすいな。
「気に召してくれたようで安心したわ。まあこれからしばらくの間よろしく頼むぞ」
「こちらこそよろしくお願い申し上げます」
こうして僕とユンさんの生活が始まった。
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ユンさんは本当に素晴らしい人だと思う。毎日体を拭いてくれたり食事を作ってくれるだけではなく、火傷に効く薬草まで取ってきてくれる。本当に感謝の言葉がいくつあっても足りないくらいだ。
ユンさんには色々な話を聞いた。東方の話や今まで弟子にした人達の話、そして八葉一刀流の話……どれも非常に興味深い話だった。
それからしばらくしてある程度回復すると僕はユンさんに剣の稽古を申し出た。長い間寝たきりだったからリハビリがしたかったし、何よりあの剣仙の教えを受けてみたかった。ユンさんは最初は断ろうとしたが何回も頼んでやっと許可をもらった。ただし流石にこの体では無茶は出来ないため八葉一刀流の基本的な動きや剣士としての心構えを教えてもらった。
八葉一刀流の奥義にも興味があったが、ユンさんに八つの型の技を見せてもらえただけでも嬉しかったので今は我慢しよう。
そんなユンさんとの生活が始まって数か月が過ぎた頃……
「ほう、普通ならもっと回復までに時間がかかるもんじゃが…凄い回復力じゃな」
ユンさんの言った通り常人ならまだまだ回復に時間がかかるはずだが僕は一人で動けるほどまでに回復した、激しい動きをすると少し痛むが普通に一人で歩けるほどだ。
「これならもう一人で旅立っても大丈夫じゃろう、ようやく家族の元に戻れるな」
あ、そうか。僕の傷が治った今もうユ
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