機動戦艦ナデシコ
1310話
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はエリナを牽制する為にそう告げたのだろう。
実際、そう告げられたエリナは言葉に詰まっているのだから、その牽制には十分以上の効果があったらしい。
……うん。いやまぁ、牽制の仕方に色々と思うところはあるけど、取りあえず黙って様子を見よう。
「な、何を根拠にそんな事を言ったのか、聞いてもいいかしら?」
「あら、貴方のアクセルに対する態度を見ていれば、男女関係に疎くない限りそのくらい予想出来るわ」
「……そ、そう。でもそれは貴方もアクセルにそういう気持ちを持っているから、そう思うのではないの?」
「ふふふ。あらあら、こう見えても子持ちなのよ。夫はいないけど、アクセルにそういう想いを抱いたりはしないわよ」
エザリアの口から出た言葉の何にショックを受けたのか、エリナは目を大きく見開いて唖然とする。
「どう見ても子供がいるような年齢には……ああ、もしかして子供はまだ小さいのかしら?」
「いえ? ほら、そこにいる私と同じ髪の色の……」
そう告げ、エザリアの視線が向けられたのは当然イザーク。
その本人は特に何も感じた様子もなく、エザリアの護衛に専念をしている。
ただ、イザークのマザコンぶりを考えれば、恐らく内心で喜んでいるのは間違いないだろう。
事実、少し眉がヒクリと動いているように見えなくもないし。
だが……そんなイザークとは裏腹に、エリナは驚愕に目を見開いてエザリアへと視線を向けていた。
「そんな、嘘でしょ? 彼は私と同じ年か、少し下に見えるのに……」
「ふふっ、自慢の息子よ」
何だかんだでイザークも既に20代。確かにエリナと同じ年齢くらいに見えるだろう。
実年齢はエリナより上だろうが、数年前からホワイトスターでは時の指輪の融合の効果によって加齢の速度が上がっていたから、その影響だろう。
おまけに、今はホワイトスターにいる限り受信機を持っていれば全員不老になれるというおまけ付きだし。
そうなんだよな、人間が最後に求めるのは不老不死。
シャドウミラーに入れば、不死とはいかずとも不老はお手軽に手に入る。
その辺を使えば、シャドウミラーに入りたい有能な人物は幾らでも探す事が出来る。
……ただ、大抵そういう奴ってのは野望とかがあって妙な騒動を引き起こしたり、何か裏があったりする可能性が高い。
寧ろ、時の指輪が融合する前よりも迂闊に人を選ぶ事が出来なくなったってのは痛い。
そして、何よりエザリアが恐ろしいのは……時の指輪云々のとか関係なく年齢を重ねていた筈なのに、普通に20代に見えるといったところか。
イザークと並んでいるのを見れば、大抵の人物が親子ではなく姉弟と見るだろう。いや、人によっては兄妹と見る者すらいるかもしれない。
コーディネイターって、実は物凄い可能性を
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