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ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第86話 一騎打ち
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 ヘルマン共和国は 大陸一の歴史、そして軍事力を持つ北方の大国。

 初代元首《ザナゲス・ヘルマン》の伝説的な一騎打ち62連勝は最早、ヘルマンだけでなく、大陸中の伝説の1つとして語られている。

 そんな豪傑が作り出したヘルマン共和国。それを守る軍隊、……黒騎士。
 
 それらの屈強な騎士達は、現行ヘルマンの象徴だと言ってよく、その強さは大陸最強とも呼ばれいる漆黒の鎧を纏う騎士団。その土地柄とも呼べる大陸屈指の巨漢を包む漆黒の分厚く重い装甲は《ブラックナイツ》の異名で呼ばれており、それこそがヘルマン軍の主力になっているのだ。

 そして、これまでのリーザスの解放戦。

 人外であり、人類を遥かに凌ぐ力を持っている魔人の襲来と言う例外さえ除いたとしても、ヘルマンとの今までの戦い全て。

 それの全てが序章とさえ思える。

 相手の人数は100程度。その点 配備された人数を考え、更にサウス側に人員を割いた、と言うことも考慮しても1000程の兵士達はいる。

 戦力差は約10倍に上るだろう。

 数の暴力。兵力の差。それが相手よりも上回っていれば……絶対的優位に立てると言うことは、言うまでもない事実だ。だが、それを今まで覆し続けてきた事実は解放軍にとっては、戦力の差はセオリーでも何でもない。例え少数であっても、少数精鋭、強者が揃えば、戦況を覆す事だって出来るのだから。 歴史上の偉人達の武勲をみても判る事だった。 

 だが、今回の戦(・・・・)に関しては、また別だった。


リーザス最強 赤い死神《リック・アディスン》
異国の流浪の戦士 復讐の血刀《神無木 清十郎》

 
 そして……、忘れてはならないのが、解放軍にて英雄と讃えられている1人。


アイスの町 冒険者 《ユーリ・ローランド》


 英雄と称えると、彼は、ユーリは 少々気恥ずかしそうにし、首を横に振って否定するだろう。

 好んで縦に振るもう1人英雄(大体のメンバーは否定をするけど、結果的には強ち的はずれでもない)ランスとは違う所だが、そこも魅力的と見る者達も多く、人望が厚く、皆が信頼している。

 そして、決して忘れてはならないのが、カスタム解放軍のメンバー。

 最大火力は間違いなく1,2を争うであろう魔法使い《魔想志津香》
 間違いなく歴史にその名を残すであろう兵器を生み出し、これまで幾度となくカスタム解放軍を支え続けてきた《マリア・カスタード》

 他にも、ヨークス姉妹、ラン、トマト……と、上げればキリが無い程の有能な人材が揃っている。

 そして、カスタムの町の戦士ではなく、祖国を。リーザスを取り戻す為に立ち上がったリーザスの志士達。

 主君を想い、後ろ足に引かれながらも、懸命に走り続け、
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