第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
響鬼 〜めぐる翼〜
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次の日、蒔風は響鬼、威吹鬼、轟鬼と共に例の遺跡に向うことになった。
「四人とも、気をつけてくださいね」
「たちばな」の玄関先で日菜佳、おやっさんが送り出してくれる。
日菜佳が火打ち石をカッカッ、と打ち鳴らし、武運を祈ってくれた。
「んじゃ、行ってきます!(シュッ)」
「日菜佳さん、オレ、頑張るっす!」
「では、行ってきます」
「ありがとうございます、日菜佳さん」
それぞれが挨拶を交わし、響鬼と威吹鬼はバイクに、蒔風は轟鬼の車に乗せてもらって、出発した。
景色が都会のそれから徐々に大自然のものへと変わり、四人は山の中腹の荒れ地に着いた。
「ここですか?」
「そう。あそこに円形の台みたいのがあるでしょ?あそこから音撃を直接大地に打ち込むんだ」
「それにしても、ここまでなにもなかったのですが・・・・」
「なんか、怖いっすね」
「油断してるとやられてしまいますよ。そうだ、今のうちに・・・よっ」
蒔風が声をかけると、玄武、朱雀、白虎が人の姿をして現れた。
三人とも蒔風と変わらないくらいの歳に見える。
しかし玄武は亀だからだろうか、老齢な雰囲気が出ている。
その腰に玄武盾を引っ掛けて持っていた。
朱雀は柔らかな青年で朱雀槍を、白虎は常に楽しそうな少年のような青年で、脇に白虎釵を掛ける。
「蒔風さん、彼等は?一体どこから・・・・」
「ああ、俺も「奴」みたいに使役している、召喚獣がいてね。彼らはその人の姿です」
「人の姿っていうのは?」
「もちろん、大きな獣の姿にもなります」
「本当に違う世界の人ですね・・・・」
そう彼らのことを説明していると、玄武、朱雀、白虎が蒔風に確認をとってきた。
「我等が護衛を?」
「まぁ、確かにそれが最善策でしょう」
「僕たちにまかせりゃだいじょーぶい!ね?玄武のじっちゃん」
「白虎よ、じっちゃんと言うな。私はまだそんな外見は歳くっとらんし、実際の年齢もお前らと変わらんぞ」
「なあ、三人とも、任せていいのか?」
「舜はちょっと待って。玄武はじっちゃんなの!いーじゃん、あだ名あだ名♪」
「納得いかん」
「まぁ、いいじゃないですか。白虎だって慕ってくれてるわけですし」
「ううむ・・・」
「おい、お前らちょっといいか?」
「うむ?」「はい」「はーい」
「これから大事な分担を言おうと思うんだが・・・・・・白虎?」
「え!?あ、あの、その〜・・・・」
「よくもまぁこっち差し置いてよぉ・・・・!!」
「ひぃ!しゅ、舜?人間の顔の
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