第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
響鬼 〜待ち受ける闇〜
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
響鬼たちと蒔風は病院に来ていた。
倒された鬼たちの内、勝鬼と弾鬼は意識がなく、集中治療室にいて話どころか面会も出来ない。
しかし裁鬼は身体は動かせないものの、まだ意識はあり、話をすることが出来た。
「裁鬼、一体なにがあった?お前ら三人が纏めてやられちまうなんて」
「響鬼さん・・・・違かったんです。あの魔化魍は・・・普通じゃなかった・・・」
「どういうこと?」
「最初は・・・順調だったんです・・・でも、途中から、馬鹿に強い・・・・いや、あれは強いなんてものじゃない・・・・・俺達が、鬼だと思ってしまうほど、凶悪だった・・・・」
「そんな・・・・裁鬼さん!しっかりしてくださいよ!相手は魔化魍でしょ!?音撃で倒せなかったんですか!?」
「ああ、そいつはなんとか三人で倒したんだ・・・・・三人がかりで、何とか・・・・でも、その後に・・・・・あんなのがいるなんて思いもよらなかったんだ・・・・・」
「なにが・・・出たんですか?」
蒔風が聞いた。
裁鬼は蒔風の存在には疑問を持たず、答えた。
いや、もしかすると、そんな余裕はなかったのだろう。
「三首の・・・・巨大な犬が・・・あれは、ありえない・・・・・あんな魔化魍・・・みたことが・・・・・」
そこまで言うと限界を迎えてしまったのか、裁鬼は気を失って眠り込んでしまった。
「裁鬼さん!」
「大丈夫だ。おそらく話し終えて、気が抜けてしまったのだろう」
「でも、裁鬼さんたちが見た魔化魍って、なんなんすか!?」
「首が沢山あるのはいくつか知ってますが、巨大な犬となると・・・・」
「ケルベロスだ」
まったく心当たりのない特徴。
唸り声を上げる彼等に対し、蒔風がさらりとその正体を言う。
「は?ケルベロス?」
もちろんその名前は何度か聞いたことがあった。しかしそれは魔化魍ではなく完全にフィクションのものであったはず。
蒔風がさらに説明をする。
「そう。まあ、「奴」の使役獣だ。ディスクアニマルみたいなものです」
ディスクアニマルとは、鬼たちが使う調査、探索、戦闘等に使える他目的武器だ。
元は円盤型で待機しているが、起動させると鷹、狼、猿、蛇、蛙などを模した形に変形して動き出し、鬼の意志に従って活動する。
それを知った威吹鬼が驚愕の声を上げる。
「つまり「奴」は化け物を飼ってるってことですか!?」
「魔化魍だけでも三人を凌駕するほど強いのに、さらにそんな化け物までいるなんて・・・・勝ち目ないっすよ〜!」
「いや、大丈夫です」
「どうして?」
「オレも同様の召喚・・・・使役獣を所持しています。オレのと「奴」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ