第21話 入浴後の醍醐味
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どろになっているもゆっちに助け舟を出したのは、自動販売機にて皆の飲み物を買いに行って帰ってきた士郎だった。
「邪魔するな、衛宮!今の私にとって、まゆっちを口説けるかどうかは死活問題なんだぞ!それとも、お前が私の相手になってくれるのか?」
どの様な事であれ、自分と戦おうとしない士郎を封じるために言い放った言葉だった。
だからこそ、士郎から出る言葉は意外だったろう。
「ああ、いいぞ」
「そら、言わんことじゃない!邪魔す・・・る・・・・・・・・・・・なんて言った、今!?」
「いいぞと言ったんだ。だから彼女から離れてやれ」
あまりに以外過ぎる言葉だった故、直には信じられる呆然とした百代だったが、この機を逃すまいと直にテーブルを確保してやることになったのだ。
〜回想・了〜
そして今に至る。
百代は非常に楽しそうにしながら打ち続けて往く。
それを士郎は衝撃を極力殺しながら打ち返していく。
この暴風雨、それから10分以上続いたのだった。
−Interlude−
士郎との打ち合いに気分爽快になったのか、テンションMAX状態の百代はその足でガクトのナンパに乱入して行った。
さらにオチが見えた気がした。
そんな訳で手持ち無沙汰になった士郎が椅子に腰かけて休んでいると、あの奥手のまゆっちが声を掛けて来た。
「あ、あのあの!先ほどはありがとうございました!」
「いや、そっちこそ大丈夫だったかい?黛由紀恵さん」
「はい。――――それにしても私自己紹介しましたか?まだ名乗っていなかった筈ですが・・・」
士郎の言葉の一部に反応したまゆっちは、警戒と興味の両方を持った。
勿論隠す理由が無い士郎は、ちゃんと答える。
「黛大成さんとはちょっとした知り合いだからね。君の事は聞いていたんだよ」
「父と面識が!なるほど、そうでしたか。――――あのそれでは、もしかして衛宮先輩はあの刀匠EMIYAの御家族の方ですか?」
「いや、本人だよ」
「えぇええ!?」
『学生で刀匠やるとか、マジ半端ねぇパイセンだぜ!?』
「・・・・・・・・・」
士郎の告白に驚くまゆっち達?に、何とも言えぬ表情をした。
「まさかこの剣を鍛った刀匠EMIYAが衛宮先輩ご本人だったなんて・・・」
『付喪神のオラを驚かせるなんて、パネェなんてレベルじゃねぇぞ!』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
実に同意できる感想だが、士郎は沈黙を続ける。
別に引いているワケでは無い。
松風の事は大成からある程度聞いていたので、どう対応しようかと考えているだけだった。
いや、訂正。少しだけ引いていた。
此処までほぼ初対面の自分にこうまで松風の
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