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魔法世界の拳士
第一話
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秀であれば学費が安くなるんじゃなかったかしら?」

「凄いじゃない、恭介!絶対行くべきよ♪」

恭介のやる気の全く見られない回答にシェリアの母、サエラ・ノーブレスと恭介の母、神薙凛子が逃げ道をふさぐように言葉を並べる

「王立なんざぜってぇ行きませんよ、サエラさん…あんなめんど
「え〜、でも素敵な学園じゃない?」くさそ…お袋は分かってんだろ、俺n「そうよね、サエラさん、恭介もそう思わない?」…」

サエラと母のあまりのマイペースな発言に二の句を継ぐことを諦めた恭介は、期待しているシェリアに向き直り行く気はないとだけ告げ、ノーブレス親子の回答を聞かずに、煙草を吸うためその場を後にした。
しかしそのタイミングを見計らったように目を光らせる三人だけにした数分、それが恭介にとっての不幸であった………


その後恭介が戻り、しばらく雑談をした後ノーブレス親子と別れて家に帰る途中、恭介の母であり、魔法学研究者である凛子からの一言に恭介は頭を抱えることとなる。

「サエラさんに聞いた話しだとあそこを卒業すると就職に困らないって聞いたから、申し込み申請しておいたわ♪」

「は?」

「だって息子の将来は安心させたいじゃない?」

「おい待て…将来がどうとかの前に!いつ申請なんざしたんだよ…!」

「あなたが煙草吸いに行った時よ〜、善は急げってね♪」

…そんな数分で勝手に息子の将来決めんじゃねぇよ…!
そう頭の中で叫び、恭介は顔をひきつらせながらもなんとか反論を繰り出した

「俺の魔法適正測ったのお袋だろうが!どうやって合格すんだ、魔力審査をよ!」

「総合の結果がよければ入れるみたいなのよ。だからあなたなら大丈夫、頑張ってね。」

反論しても無駄だと悟る羽目になったが。
そうして試験を八つ当たり気味に受けた結果、魔力審査以外は高得点、しかも武力は創業以来の高得点を叩きだし、結果としては学費を大幅に援助されることとなった。それによって彼、神薙恭介のオルテシア王立学園進学が決定したのであった。

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