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Fate/GrandOrder///OutBre;ak
終わりと始まりの境界で
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確信を得た時のみ矢を放つ。
そのタイミングに間違いは無かった。バーサーカーは回避行動を取ろうとするが―――もう、遅い。
偽・螺旋剣Uはバーサーカーの右腕に直撃し。
直後、爆発でバーサーカーの巨体は吹き飛んだ。
「バーサーカー!?」
イリヤのマスターは不安な声を上げる。
「さて、後、何度もストックを持っている?
あと何回、殺せばいい?」
余裕を見せ付ける。実際、余裕ではない。
アーチャーは『消え掛けている』それをアーチャーは必死に隠し、悟られる様に虚勢を張っているのだ。
「イリヤ、諦めてくれ」
それはもう、アーチャーでは無かった。
そしてイリヤは確信する。確信してしまった。
「やっぱり、お兄ちゃんなんだね」
「あぁ、そうだよ?姉さん?」
隠し通す事はせず、アーチャーは真実を口に出す。
「もう、終わりにしよう」
そしてバーサーカーは立ち上がる。
あと何度、殺せばいい。あと何回、殺せばいい。
自問自答し。過去の自分を重ねた。
―――――俺は何人、殺した?
殺した人間の数百倍の人間を救った。だが、殺した人間は少なくない。何人、殺したかなんて解らない。
守る為に殺した。そんな言い訳を背負って俺は英雄になった。
「英雄殺し。まぁ、俺にぴったりな役職だ……」
勝敗は決している。
それでもアーチャーは何度でもイリヤに問うのだ。
もし、こうなっていたら……そんな願望を過去に押し付け。
アーチャーは今の現実を受け止める。
「アーチャー。貴方、死ぬ気なの?」
イリヤはバーサーカーを制し。
「貴方は?お兄ちゃん?なんでしょ?
なんで……なんで…………」
「私は私の目的の為に行動している。
サーヴァントとして召喚に応じたのも目的を遂行する為だ」
「お兄ちゃん……」
これ以上は感傷に浸ってしまう。
この会話は危険だ。―――俺の記憶を呼び覚ます。
「終わらせる―――そうしないと……俺は」
「立ち止まってしまうと?」
それは突然、現れた。
侍の様な鎧に身を包んだ男。
一刀の刀を鞘に収め。男はゆったりと歩む。
「立ち止まるのも勇気ですよアーチャー。
貴方は自分自身を内心で留めすぎる」
―――なんだ。
――――――なんなんだ、コイツは!?
その男は【衛宮 士郎】と瓜二つだった。
それはアーチャー?エミヤ?と瓜二つでもある。
長髪を束ね、それは救世主の様な笑顔でやって来る。
「初めましてイリヤスフィール・フォン・アインツベルン」
男は深く頭を下げ。
「今宵、貴女様に出会えた事を神に感謝します」
頭を垂れる男はアーチャーを眺め。
「やはり、貴方は変わりませんね?士郎?」
「……貴様、何者だ?」
「うむ、その質問
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