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Fate/GrandOrder///OutBre;ak
終わりと始まりの境界で
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ー……アインツベルンを知っているの?」
 凛の質問にアーチャーは。
「さぁね。根絶した記憶の中に残っているだけさ」
 そう言って弓を引いた。
 その矢は少女を通り過ぎ、砂煙で見えなくなった空間に突き刺さった。
 ―――壁……? 違う、アレは……!?
 それはバーサーカーだった。
 いや、バーサーカーだった物と言うべきか。
 あの強靭だった鋼の肉体は半壊し、地面に立ち尽くしている。あの一撃を喰らって立っていられたなんて……。
「勝負、有りね。アレはもう、死んでるわ」
 遠坂は笑みを浮かべ宝石をポケットの中にしまった。
 ―――なんだ、この違和感。
「えぇ、死んでるわね」
 イリヤは不敵な笑みで。
「やっちゃえ、バーサーカー」
 バーサーカーは立ち上がる。
 半壊していた肉体は徐々に再生し。そして完全に再生した。
「復活した!?」
 凛は驚きの声を上げる。
 アーチャーはやれやれといった表情で二本の剣を投影した。
 投影魔術……俺と同じ魔術だ。
 何故だろう。今、俺達は最悪の直面に瀕している。
 それなのに俺は恐怖を感じていない。
 今はアーチャーの投影した剣だけしか頭に入ってこなかった。
「凛、君は後方から援護を頼む」
「援護って……アンタ、アーチャーのくせに」
「どちらかといえば私は近距離戦の方が得意でね。
 君も知っているだろう?」
 そして凛はしぶしぶ納得したのか、後方に下がり始めた。
「―――衛宮 士郎」
 アーチャーは二刀を構え。
「凛を、頼むぞ」
 そしてアーチャーは完全復活したバーサーカーに突っ込んでいった。

 この時点で歪んでいる。
 その歪みは言峰綺礼から始まり、別次元の少年に連なる様にして連鎖するのだ。
 この世界のアーチャーは【エミヤ】だった。
 それは衛宮 士郎の成れの果て。未来の士郎だ。
 この世界には三人の『士郎』が同時に存在している。
 ある意味、同一人物の彼等は認識していない。
 違和感を感じても、それを深く考えてはいないのだ。
 いや、考えては行けないと心の何処かで恐怖しているのか。
 無垢で無力な高校生 衛宮 士郎。

 正義に絶望した衛宮 士郎。

 過去、それは戦国時代まで遡る。
 その士郎は人々の救世主だった。
 奇跡の神童と称され。正義に【人間】に変化を求め、与えた『士郎』
 三人の士郎は聖杯戦争で交わり、交差する。
 召喚される事は。いや、同じ時間軸に同一人物を三人、合わせる事はその時空を歪ませる?きっかけ?を与えてしまった。
 始まった聖杯戦争を止める事は出来ない。
 ―――止められないなら終わらせるしかない。
 終わらせないなら元凶を潰すまで。
 聖杯を欲する者、汝の望みは祈願は成就する。
 殺戮を欲
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