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Fate/GrandOrder///OutBre;ak
終わりと始まりの境界で
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アーチャーは演唱する。
呪文演唱って奴だ。何を言っているのかは解らない。
でも、大掛かりな魔術には欠かせない儀式の様な物だと。
昔、親父が言っていた。
「今ならセイバー諸共、倒せるが?」
「それは無し」
「了解した」
短いやり取りを終え。アーチャーは弓矢から矢に魔力を送り込む。
膨大な魔力だ。感じなくても目ではっきりと見える程の。
「避けろよ、セイバー。
まともに喰らえばセイバーお得意の対魔力でさえも貫通するぞ」
その言葉を言い終えた瞬間にアーチャーは矢を放った。
音速を超えて放たれた矢は大地を空を削り、バーサーカーに向かって直進する。
セイバーは矢をぎりぎりで躱す。
矢の意識を逸らす為にぎりぎりまで囮になったのだ。
そして大魔力を帯びた矢はバーサーカーに直撃した。
その威力は凄まじく。余波ですらセイバーを吹き飛ばした。
「お前ッ!?」
アーチャーに戸惑いは無かった。
直後、今まで味わった事のない爆風に見舞われた。
先程、放っていた矢とは比べ物にならない程の魔力量で放たれた矢は空間を削り取っていた。
バーサーカーの姿は見えない。
爆風の影響で発生したモヤで視界はボヤけ、先は見えない。
これが……セイバーに当たっていたら。
そう考えるだけで背筋に冷たい汗が浮き出た。
―――アイツ、セイバーを使って……。
「なんだ? 文句を言いたそうだな」
「当たり前だ!お前、セイバーを殺す気か!?」
「英霊、サーヴァントは元より死んでいる。
聖杯を勝ち取るならセイバーを犠牲にする位の非情さは持っておけ」
「巫山戯るな!」
俺はセイバーの元へ向かう。
セイバーの事だ、無事に決まっている。
そう信じ。そう思い込み、俺は走る。
「セイバー!」
「セイバー!セイバー!」
「返事をしてくれ!セイバーァァァァ!!」
返事は返ってこない。
代わりに衝撃波がやってきた。
俺は踏ん張り、持ち堪える。
「なかなかやるじゃない。褒めてあげるは凛」
それはバーサーカーのマスターの声だった。
「そりゃ、どうも……」
遠坂は残り少ない宝石をポケットから取り出し構える。
まだ、終わっていない。アーチャーは弓を構え直し、標的をバーサーカーのマスターに向ける。
「あらあらレディにそんな物騒な物を向けるなんて紳士失格ね、アーチャー」
「そうかもしれないな。
だが、勝利の為なら私は喜んで君を射抜こう『イリヤ』」
―――イリヤ……?
「あら、私の名前を知っているの?」
「知っている……まぁ、そのニュアンスでも間違いではないね。知っていたとも言えるし知りえなかったとも言える」
アーチャーは笑顔だった。
悲しい笑顔だった。
「アーチャ
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