13話 ふと旅に出たくなる。
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「はっ…はっ……」
肩で息をしながら全速力で森の中を逃げるのは小柄な女性1人その背後には
「逃がすな!追え!魔女は生かすな!」
その声に呼応するように何人もの男の声が重なって聞こえる。
理由は単純明解、人には使えない力を使い人を誑かした魔女だから、人は未知を恐れ人と違う人間を排斥する…だから自分は狙われている
「お願い………」
女性は近くの木にもたれ掛かり追手に怯えながら呟く
「誰か助けて…」
舞台は変わり、神のいる世界
女神は今日もお菓子を食べながら空を見ていた
「しかし此処まで掛けた呪いが機能するとは思わなかったな〜……まぁ面白いから良いけどね!…さて」
女神は愉快そうに装置を弄ると笑顔のまま再び視線を戻す
「さぁさぁ頑張ってよ櫻井空、君がこの世界でどうなるのか私に見せてよ少なくとも平穏無事に過ごせると思うなよ」
そしてもう一つの画面に視線を逸らす、画面には木に隠れて震えている女性が映っていた
「だって彼女を救うのは君なんだから」
所変わって
「ついたぞドイツ!」
喜びの余り拳を天高く突き上げている空に
『辞めろ恥ずかしいだろ』
肩に乗っているオウムが話しかける、実際はオウムが喋ってる訳では無くその下で歩いている子犬……フェンリルだ
アレから無事に帰還した俺を待っていたのは爺さんとロスヴァイセの質問攻めだった(どちらかと言えばロスヴァイセはお説教であった)
それを何とかやり過ごした俺は騒動がひと段落したある日
「そうだ、旅に出よう」
と思い立ち爺さんに許可を貰いに行くとすんなりOKが出た。表向きは櫻井一族の足跡を辿る事と見聞を広める為としているのが効いたか?
しかしロスヴァイセは凄く反対したので帰ったら買い物に付き合うという条件で認めてくれたが…
『空はもう少し女心を学んだ方が良いぞ』
何故俺は犬に説教されにゃいかんのか、あの後本当にフェンリルは俺の使い魔になった名前を考えたのだが
『俺は犬では無い狼だ!』
どうでも良くない其処は?と応えると
『重要な事だ』
と律儀に応えた以外と便利だな魔獣創造、これは黒円卓の聖槍を形成せずに済むかもな〜
名前は嫌だというのでフェンというアダ名で妥協して貰った。
現在の空はフェンを凍らせた魔法 isaのルーンを磨き自分の物としたので氷の魔法使いとも言える、身分や素性を隠すには不自由しなくなったのがいい点と言えよう。
黒円卓の聖槍にisaのルーンを刻めたので腐食毒の活動に氷の能力が使えるようになったのは有難い
目指すは聖槍に頼らないルーンや神器を生かしたメインに匹敵するサブウェポンを製作する
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