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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第23話 無名曲
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の意識不明事件?」
「そうだ。その子供を恢復させたいらしい」
サソリの鼻先に木山が感じ取った薬品に匂いが蘇る。

「君!」
サソリと白井が声のした方を向いた。
頭を怪我したガタイの良いアンチスキルの男性がサソリに声を掛けてきた。
「?」
「大丈夫か?眼をケガしたようだな」
「ああ」
「あの時、戦ってくれたのは君だろ?木山との戦いで」
「まあな、砂分身だったが」
「そちらも大丈夫ですの?」
「ああ!そこの少年が踏ん張ってくれたお陰でな」
ガタイの良い男性がサソリの肩を掴みながら言った。
「彼女さんとも仲良くやっているようだしな」
................

うんうんと娘の成長を見守る父親のように頷いた。

か、彼女?
わ、私がサソリの!?

その発言に白井は、顔を真っ赤にして否定した。
「ち、ちちちち違いますわ!そんな関係では」
「ははは、照れなくて良いぞ!なかなか肝が座った彼氏さんじゃないか

ガッハハハハと豪快に腕を組んで笑う。
「最近の子は早いって言いますが。この歳でもう恋人が」
ガタイの良い男性の後ろから、アンチスキルの眼鏡を掛けた女性が興味深そうに二人を覗き込んだ。眼鏡を直した。

「だから違いますのー!!恋人なんかじゃありませんわぁぁ!!」
囃し立てくる二人に地面を踏み鳴らしながら猛反対をする白井。
「......」
興味無さげにサソリは怪物が攻撃している爆音を聴いていた。
「白井」
「何ですの!こんな風に気安く呼びますから勘違いされるんですのよ!」
「10分経ったら教えろ」
「10分?」
「今、アレを抑えているのが御坂一人だ。あと10分で木山から聞き出せない場合は、別の手を使う」
「別の手ですの?」
「初春が持っているレベルアッパー治療の奴を強制的に使う」

「そ、そんなのがあるの?だったら今すぐにでも」
眼鏡の女性が声を出した。驚きで眼鏡がずれる。
「......いや、ダメだ。リスクが高すぎる。まず本物かどうか分からんし、アレが出てきた段階でそれは使っていいのかどうかもある。あくまで打つ手が無くなった場合だ」
冷静で的確なツッコミに大の大人達が感心した。

「おおー、凄いな君は」
「まだ子供なのに、子供なのに」
「こいつら揃ってアホか」
やんややんや言ってくるアンチスキルの大人達を軽く親指で指してサソリが言う。
「我々でできることはあるか?」
ガタイの良い男性がサソリに質問をした。
「......お前らの戦力は?」
「護身用の銃ならある」
「白井、それは御坂同等になるか?」
「難しいですわね」
「分かった。お前らに出来ることはねえ」
サソリは無理無理と首を振った。
「えー!」
「行っても邪魔になるだけだ」
「で
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