31話 奇蹟 3.6
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* インド洋上 3.6
ウェイブライダー形態で接近してくるサイコガンダムMk-Uらにほぼ零距離でのコンタクトを取ろうとした。勿論接近する敵と認識した3体は無数のビームの弾幕をZガンダムに仕掛けていた。
「勘は良いがとても荒削りで直線的過ぎる」
カミーユは紙一重で避け切り、左のサイコガンダムの肩部を砲撃した。
I・フィールドの有効距離より内側の攻撃はそのシステムを無力化する(要は近距離過ぎると)。
それを上回る防衛システムがサイコ・フィールドで、そのサイコガンダムもそれを使役した。
カミーユの一撃はサイコフィールドの抵抗作用により緑白色の閃光が弾けた。そしてカミーユの攻撃力が上回り肩部を貫いた。
攻撃を受けたサイコガンダムは態勢を崩す。しかし並ならぬ巨体は直ぐに立て直し、2体はカミーユを追い、1体はラー・アイムへと進路を進めていた。
それを見たカミーユは軽く舌打ちをした。
「戦術を知っているらしい」
カミーユが呟き、離れた距離から母艦を追跡するサイコガンダムに攻撃を仕掛けた。
案の定、遠距離では念じたビームでもI・フィールドに弾かれる。
それを見たカミーユは覚悟を決めた。
「(已む得まい。バイオセンサーのギアを上げて彼らを・・・)」
Zガンダムにはサイコフレーム機構の他にバイオセンサーを搭載させていた。
元々の仕様がバイオセンサーが通常搭載なガンダムであったゼータはサイコフレームの有効性の方が上だった為、同系のシステムならば喧嘩してしまう懸念があったのでバイオセンサーを外す提案をモーラから持ちかけられていたが、
「AT(オートマ)とマニュアルの違いの様なものだろ?バイオセンサーも良さがあるからそのままにしておいて」
とカミーユは告げて断っていた。
カミーユはスーッと深呼吸をして、精神を集中させた。
バイオセンサーは諸刃の剣だ。サイコフレームは人に優しい機構だが、バイオセンサーは人の潜在的意識や能力を際限なく喰らい付き力へと転用する。
カミーユは幾度もの戦いで窮地の時に利用した。その時の心身的な疲労感は相当なものだった。
そこでカミーユはバイオセンサーの開放のレベルを個人的に区別することに成功していた。
「まずはレベル1だ」
ガンダムの周囲に赤いもやが煙っていた。カミーユへと攻撃するサイコガンダムらは束のビームを浴びせた。ガンダムはその攻撃を全て浴びたがビームの粒子全てがまるで水を浴びたかの如く受け流していた。
「凄まじい攻撃だが、一番の問題はこの負担だ・・・」
カミーユは顔を顰めた。軽い胸やけがした為だった。ガンダムを母艦に向かいつつあるサイコガンダムへ狙いを定めて突撃を仕掛けた。
ラー・アイムへと移動しているサイコガンダムにはサー
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