第一部
ファンタジーへようこそ
なな
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動すらしなくなるといったリスクは犯せないので、バラすような真似はできない。しかし、ある程度ガワだけ取り外して診てみるのもアリかもしれない。
よし、ならば早速取りかかろう。そうしよう。
操縦席から立ち上がった私は、気分を入れ直すために両頬をパンパンと軽く叩く。
途端、船内にアラートが響く。
「あん?」
左頬に手を当てたまま、私は操縦席から浮かび上がる立体映像を右手で操作する。
アラートが鳴った原因はすぐに判明した。
船の比較的近く、半径500メートル地点に対人センサーを複数設置していたのだが、それに反応があったようだ。
そのままウィンドウを操作し、反応した対人センサーの映像を浮かび上がらせ、私は石像の如く固まる。
そこに映し出されたのは、右手に両刃の剣を持ち、頬についた切り傷を拭いながら草木を別け入ってくる、洞窟内で見掛けた女騎士であった。
確かにまた会うだろうという、変な予感めいたものはあった。
あったが、流石に早すぎる。
しかも最悪にタイミングが悪い。
「マジ、ほんともうなんなの……」
そっと両手で顔を覆い、私は静かに項垂れた。
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