12話 神討つ狼 来る
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それは普段通りの朝………の筈だった……
ザワザワ、ドタバタと怒号や走り回る人達を見て何処か可笑しいと感じた、何があったのかロスヴァイセに聞こうにもいないしオーディンの爺さんもいない、なのでヴァルキリーの1人に声をかけて何があったのか聞いてみると
「フェンリルが出たんです…それをオーディン様とロスヴァイセさんが迎撃に!」
フェンリル?………あぁ、北欧神話でオーディンを殺した狼かー……あれ?
オーディンの爺さん大ピンチじゃね?
いや待て……それよりも
「そのフェンリルってのはどこ?」
恩人2人を見殺しなど出来ない、例え未熟な身であれ…
「恩は返さねぇとな」
空はヴァルキリーからフェンリルのいる場所を聞くと全速力で走った
ところ変わり
「はぁ……はぁ……」
ロスヴァイセは現在オーディンと共に城の近くに出没したフェンリルを迎撃する為に出た
その結果、ロスヴァイセもオーディンも満身創痍でボロボロ
フェンリルは低い唸り声を上げながらロスヴァイセに一歩一歩、近づいてくる
「…………ソラ………」
何故か彼女が思い出したのは最近暮らし始めた居候の男で
一族特有の武器と神滅具(これは後に聞かされオーディンも驚いていた)を持っていた
基本不真面目だが知りたい事や学びたい事には真面目で一生懸命……それに綿が水を吸うように教えた事を覚えていくが、興味の無い事には恐ろしさを覚える程に記憶力がない、まるで子供のような人だ、オーディンに監視役を命ぜられた当日、彼にその旨を伝えると
『ヘェ〜よろしく……んな事より、ここのルーンてどう使うの?』
立場云々よりも興味や好奇心の方が勝っていたようで…どちらかと言えば…監視役というよりも我儘な弟を叱るしっかり者の姉という感じだった
だけど、彼に少し惹かれているのに自分に気づいた…
「……助けて……」
自分の口から漏れでた本音に
「はいよ」
突然聞こえた声はとても気だるげに答えた
「ソラ?」
余りに都合の良いタイミングだった為信じられなかった
「そだけど?」
淡々と応えている彼だが、かなり怒っている……本能が理解した
逆らうな危険
何故か彼はフェンリルに武器を持たずに近づく
「え、ちょっ、下がって!」
ロスヴァイセは慌てて空を止めるも空は
「犬、伏せ」
何とも場違いな一言が出た
「へ?」
とても気の抜けた声だと思う……だが目の前には
あれだけ自分を苦しめたフェンリルが言われるがままに伏せていたのだから
ここで視点は空に変わる
全速力で駆け抜けた空の視線にいたのはボロボロなロスヴァイセと
「あれ?あの
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