機動戦艦ナデシコ
1308話
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て事は避けられたらしい。
「……で、話は戻るが、何だってお前がリュケイオスのオペレーターをやってるんだ? その役職は一応結構重要な役割だった筈なんだが」
『あー……本当は技術班の人達がやる筈だったんだけど、何だか今技術班は色々と忙しいみたいで、変わったのよ』
技術班が忙しい? 何か発見でもあったのか? 神楽坂の様子を見る限りではトラブルの類って訳ではないようだが……
じゃなくて。
「変わったって、お前……そう簡単に変われる筈がないだろ? シャドウミラーのメンバーでもないってのに」
そんな俺の当然の質問に対し、神楽坂はしてやったりといった笑みを浮かべて口を開く。
『今のあたしは、女子大生でも、超包子のバイトでもなくて、シャドウミラーの神楽坂明日菜なのよ』
「……は?」
一瞬神楽坂が言っている意味が分からなかったが、すぐに納得する。
そう言えば以前あやかが神楽坂をシャドウミラーに誘ってみたいと言っていた事を。
もっとも、その時は『どうせあのお猿さんは就職先がないのですから、シャドウミラーで拾ってあげようと思っているのですが』とか何とか、相変わらず素直になれない様子だったが。
もう20代になったというのに、子供の頃の関係を変えるというのはそう簡単には出来ないらしい。
で、結局そのあやかの言葉通りにシャドウミラーにスカウトをして、大学を卒業した神楽坂は正式にシャドウミラーに所属することになったのだろう。
もう5月って事は、近衛と桜咲もシャドウミラーで活動を開始しているのは間違いない。
他にも何人かスカウト予定の奴がいたと思うけど、そっちはどうなったんだろうな。
その辺を聞きたいけど、後ろの方でこっちの様子を見ている他の連中の事を思えば無駄に時間を掛ける訳にもいかないか。
特に何人か……ナデシコがここに向かって移動している時にシャドウミラーに亡命出来ないかと言ってきた奴が不機嫌そうな顔になっているし。
まぁ、自分達が亡命を希望したのが断られたのに、映像に映し出されている女がシャドウミラーの人員として存在しているのだから無理もない。
その気持ちは分からないではないが、神楽坂という人物はシャドウミラーに取って有益な人物でもある。
魔法無効化能力という非常にレアな能力を持っているし、咸卦法を使う事も出来る。それがなくても素で身体能力は非常に高い。……それこそオリンピックでメダルを狙えるくらいには。
後、これはついでだが人目を引く美人だ。
いや、俺の感想がどうこうって訳じゃなく、超包子でウェイトレスをやっている時のように、シャドウミラーに利益を与えてくれる的な意味で。
実際、亡命の件云々の話を聞いたことのなかっただろう男の何割かが、映像スクリーンに映し出されている神楽坂に
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