機動戦艦ナデシコ
1308話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
から向けられる好奇心の込められた視線を気にせず、ゲートの外側にあるスイッチを押す。
それによりコンテナのようになっていたゲートが開き、そのままサイコロが分解されるかのように展開されていく。
……いや、このくらいならナデシコ世界でも普通に出来るんだから、そこまで驚く必要はないだろうに。
特にウリバタケが興奮しすぎて奇声を発しているんだが、下手をすれば血圧が上がりすぎて倒れるんじゃないか?
ともあれ、周囲の皆の視線を集めつつゲートは展開を完了する。
そして次の瞬間、ゲートが眩く光り始めた。
その明るさを直視した連中が悲鳴を上げてるが……ああ、そう言えばホワイトスターとの時間を調整する為に光るって言うのを忘れてたな。
眩い光は10秒もしないうちに消える。
何人かが俺に対して文句を言ってるようだったが、ゲートシステムから空間に映像スクリーンが浮かび上がるのを見ると、そちらに意識が集中で黙り込む。
『リュケイオスの通信装置が起動してる? 誰? えっと、あれ? アクセル?』
そこに出て来たのは、俺も知っている顔だった。
それは理解していたし、ホワイトスターでも良く顔を見るのは理解していた。
だが、何故ここで……リュケイオスの通信に姿を見せるのかが全く理解出来ない。
だからこそ一瞬唖然とするが、やがて自分の前にいるのが間違いなく記憶通りの人物だと理解して、口を開く。
「何だってお前がこの通信に出るんだ、神楽坂? 超包子の方でバイトしてるんじゃなかったのか?」
その言葉を聞いた神楽坂は、何を言ってるんだと言いたげな表情を浮かべるが、すぐに何かを思い出したのだろう。納得したように頷く。
『そう言えばいいんちょが時差が出るとか何とか言ってたわね。それでかしら』
あー、なるほど。神楽坂という完全に予想外な人物が顔を出したからすっかり忘れてたけど、そう言えばリュケイオスで転移した先とホワイトスターでは時間の流れが違ったりするんだよな。
ったく、俺ともあろうものがこんな簡単な事を忘れてたとは迂闊だった。
「で、そっちは今何月だ?」
『5月よ』
「……なるほど。今回はあまり時差が広がらずに済んだって事か」
今まで、酷いのだと1年くらいの時差があった時もある。
その辺を考えれば……いや、そうでもないか?
俺がナデシコ世界にやって来たのは10月。それで今は1月。つまり俺がナデシコ世界にいたのは3ヶ月。
で、ホワイトスターから俺がナデシコ世界に転移したのが1月で、今は5月という事は、経過したのは4ヶ月。
3ヶ月と4ヶ月だから、時の流れは殆ど差はない……いや、待て。
「一応聞いておくけど、俺が転移した年だよな?」
『当然でしょ』
どうやら1年以上の時差っ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ