第0章 原作前
再び!
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かという大きさだ。
ドォォ!!
拳がぶつかり合ったとは思えない音が辺り一面に響き渡る。
こんなのを生身で受けたらとんでもない事になる。鎧があってよかった。
『油断するなよ、相棒。相手もドラゴンだ。油断するとやられるぞ』
ああ、そんなことくらいわかってらぁ!
背中の魔力噴出口を使い飛び出し、高速でドラゴンの周りを飛びながら、下から腹に詰め寄る。
『BoostBoostBoostBoost』
倍加の音声を高らかに鳴らしながら、俺の拳を一撃いれる。
ゴスンッ!
鈍い音を鳴らして、さらに上空へ打ち上げる。
ドラゴンは上空で体制を立て直しこちらを向く。翼を羽ばたかしてこちらへ突っ込みながら炎を吐き出してくる。
中々の熱量だ。鎧の下まで感じる。
ドライグでさえも『中々だ』と言っているくらいだ。だが、これくらいじゃくたばらない。
『このくらいでくたばったら赤龍帝の名が泣く』
ドライグもこんなこと言ってる。
確かに俺も同意見だ。
左手に魔力を溜めて乱回転させ螺旋丸を作る。
その左手を前に突き出し、炎の中へ飛び込んでいく。炎が周りに避けていく。
ドラゴンの目の前に来たところで高らかに吠える。
「螺旋丸!!」
「ゴホッ!」
顔面に直撃し、血反吐を吐きながら、後方へ後退していき、そのドラゴンは彼方へと消えていった。
リアスちゃんとシルフィアさんの元へ降り立ち、禁手を解除した。
「お二人共無―――」
俺が言葉を発した瞬間に何かで腹を貫かれてしまった。
「ぐはっ!」
口から血を吐いて、前へ倒れ込んでしまい、腹からも大量の血が流れ出ていた。
油断してた。まさかあんな伏兵がいるとは・・・。
『油断しすぎだ。もう少し緊張感をもて!それくらいの傷ならワシに任せとけ』
九喇嘛から怒気の含んだ口調で言われる。
ドライグはというと・・・
『大丈夫か?相棒!』
とても心配してくれている。素直に嬉しい・・・。
「きゃ、きゃぁぁあああ」
リアスちゃんの悲鳴が耳に入ってくる。
少し目を向けると、目からはポロポロと涙を流し、顔がくしゃくしゃになっている。
シルフィアさんも口にこそ出さないが、涙を流して、攻撃した者を睨みつけている。
その視線を辿るとそこには・・・。
「偽りの魔王の血族よ。我らが始末してくれる!!!」
そこにはフードを被った男女10人の姿があったのだった。
そして誰も気づかなかった。
空の身体がオレンジ色の魔力がで包み込まれ、傷が塞がっていっていることに・・・。
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